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第十三話 働くためには学ぼうね

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 元々、長勝は、三河の民に無償で教育を施していた。これはただでさえ貧困に喘いでいる三河の民が、詐欺にあわないため、お金をぼったくられないための救済措置だったのだが、令外民りょうげのたみを領民化することが決定したあと、三河国の人口の数倍の令外民りょうげのたみが、三河に押し寄せ、自分だけでは無理と判断して、学校を作り出したという経緯がある。


 教育法もその経緯の過程で、学校を作るなら、法令が必要だよね?という長勝の安易な考えから生まれている。もちろん、教本の題材は、小姓の中でも超有名人になった酒井小五郎のやらかしが例文としてふんだんに使われている。


 一武家のひとりとして扱われるようになり、小姓から側近となって最近影の薄い酒井左衛門尉は、三河には残らず、遠江まで付いてきた。ちなみに、準一門衆と安祥家譜代は、側近のまま遠江にきている。ありがたいことではあるが、準一門衆は、今後も各国の目代(長勝の子が元服したら、筆頭家老確約)になれるので、打算込みの追従であるともいえよう。


 しかしながら、安祥家譜代は別だ。準一門衆もそうなのだが土着の武家が多いのだから、本貫地は三河にある。小姓のように強引に連れて行くという手もないわけではないが、長勝もそこまで鬼ではない。貫高制なので、どこにいても、収入源は変わることはないと言っても、本貫地から収益を上げているわけで、たとえ小さな村だとしても、殿様本人がいるのと、代官しかいないのでは、領民のやる気も違うだろうと、安祥家譜代の皆には言っておいたのだが、全員付いてきた。


 言っちゃぁ悪いが、酒井小五郎は酒井左衛門尉家の次期当主だから、長勝としては、三河に置いてきても良かったとも思っている。あれだけいじり倒しておいて、つれないとか思われたくないが、小姓は長勝の駒であっても、さすがに家老になり得る、武家の次期当主を本貫地から離すとか、現状では考えていない。織田家が天下統一したら、元反織田勢力の領地だからとか、理由をつけて配置換えできるが、それは今ではない。


 そういうわけで、安祥家譜代には、三河家譜代と名称を変えてもらっている。「畏れ多い」と言われたが、広忠亡き今、安祥と名乗れる者は三河浄土宗大樹寺の成誉一笑であろうか?広忠の弟だが、とっくの昔に広忠に従わない旨の誓詞を出している。それどころか、神楽衆の一員にもなっている。広忠のもうひとりの弟は、長勝が三河に入ることになったあの戦で死んでいる(史実通り)。


 広忠の子ども三人は駿府を落とした時に死んだ。結局、水野長江院(故水野忠政)の娘も、戸田弾正の娘も、大給源次郎の娘も広忠に嫁いでいないので、誰の子かは分からない。なお、松平善徳院の二人のむすめは、親父が引き取った。史実のように長沢や吉良に嫁いでいない。つまり、安祥を名乗れる者は今のところ皆無なのだ。そのため、安祥家譜代とは名乗れない。ならば、三河で独立した織田分家の譜代は、三河時代の家臣となる。今後も三河家→東海探題家のように微妙に分家名称が変わる可能性があるから、三河家譜代としたのである。


※酒井左衛門尉小五郎忠次の嫁は広忠の妹ではないか?というツッコミがあるかもしれませんが、この時期はまだ桶狭間の合戦で討死した松平政忠(本書の長沢兵庫助(ひょうごのすけ)源七郎(げんしちろう)勝親(かつちか))の妻です。政忠の死後、三年喪に服してから嫁いでますので、永禄七年から忠次の妻です。


閑話休題(話を戻そう)


 教育法についてだが、令和の日本国憲法と、教育基本法と、学校教育法と、社会教育法と、各教科の指導要領のようなものが混ざった内容となっている。


 まぁ、序文のはじめにある通り「東海探題家領内で働くには、最低限の教育を必要とする。日ノ本における最低限の教育とは読み書きそろばんだろうが、それでは働くことを是とする東海探題家領では足りない。」がこの法令の主目的である。つまり、東海探題家領内で生きたかったら働こうね。働きたかったら学ぼうね。という内容だ。

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