第四話 神様からの手紙(ボカロ風音読)
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ありがとうございます。とても嬉しいです!!
また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。
なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。
結論から言うと、信秀も信定も他の二人も編集可能だった。しかし、編集はしない事にした。自分自身を編集しているので、歴史は否応なく変わるだろうが、他の人間の人生も変えて責任を負える立場にない。自重したわけではない。そして、「所属」という項目があり、「○○城」や「○○城 城代」のようになっているようだ。自分のステータスも確認したところ【所属】と「勝幡城」とが追加されていた。弾上忠家は津島湊を押さえて、商業力を蓄えて、勝幡に城を築き隆盛した。現段階では、ここが本貫地なのだろう。
しかし、信秀は戦国時代には珍しい拠点をコロコロ変える大名だ。それは信長にも継承されている。まずは今川氏豊を謀略により追い落とし那古屋城を奪取している。信長兄ぃは、この那古屋城を天文十五年に譲渡されたようだ。その後、熱田を支配する為、古渡に居城を構えている。いずれは勝幡よりもそちらに尾張の中心地は移っていく。尾張統一の為、いずれは主家を追放または滅ぼさねばならない。津島・勝幡では、主家斯波氏の居城清洲に少し遠いのだ。まぁ、斯波氏は既に神輿でしか無い。織田大和守家が神輿を担いで、威張っている感じだ。それに追随して、織田伊勢守家が虎の威を借りているが、尾張商業都市である津島と熱田を押さえているのは、織田弾上忠家なので、尾張統一まで待ったなしな状態な訳だ。とは言え、あと20年くらいかかるか。
実際、信秀は三河や美濃に手を出しながら、助勢に来た大和守家や伊勢守家の家臣らを削ぎ落としてはいったものの、尾張統一を目前にして死んでいる。これだけ兵を動かせるなら、軍資金もたんまりと持っていたか、献上させられるだけの経済交渉があったはずだ。既に賽は投げられた(編集という名の力を使ってやらかした)。歴史は確実に変わる。ならば、当初の予定通り自重を捨てて、織田信長による天下統一の速度を加速させるべきではなかろうか。(自分はしたくない派)
さて話を戻すとしよう。先程、父信秀のステータスを見た際にあった進化中の文字だ。これは、特性「名将」が取得可能経験値をもう少しで満たし、あと数回の戦で取得予定のようだ。この特性「名将」は固有スキル「戦上手」の必須特性で、やらかした感が一層増してしまった。
---は?
---進化前の固有スキルが見えたら
---神級でしょう!
突如、頭の中にポーンと音がして手紙が届いた。「手紙を見る」と念じたところ、その場にそぐわない、ボカロ風の声が頭の中に響き始めた。
「拝啓、オタホウマル様。
きちんとそちらに転生できたようで何よりです。前世やこちらでのことは、話せませんが、あなたの望む「オタクらしい」世界とあなたの望んだスキルを付与しておきました。きちんと使えているようで何よりです。いや、決して見ている訳ではないですよ。本当ですよ?さてスキルですが、その世界観にそぐわないストレージとやらは、蔵という名称にしております悪しからず。スキルもワタシが付与したせいか、やや人種のものよりも強力かもしれませんが、そこは愛嬌だと思ってください。また、説明文も人種には取得不能となっていてもあなたにはアレがありますからどうにかなるかもしれませんよ。それにしてもオタクらしいから織田家。なかなか笑えたでしょ?プププ。それでは、楽しい人生を。神さまより」
---やっぱりダジャレかい!!
---まぁ、あれだな
---ボカロ風なんで
---笑ってる感が全くしないのが哀しいな
---しかし気になる
---アレってなんだ!!
神様からの手紙にあった「アレ」が気になり、ステータス画面を隈無く見た結果、隠し要素と念じたら、隠しスキル(ブッ壊れスキル)と隠しステータスが出てきた。
まぁ、グダグダ説明するのは良そう(そこ、諦めたとか言わない!)。結論から言えば、「努力は報われる」を体現したスキル(ブッ壊れてはいるが)や他にも転生者がいると思わせるスキルがそこにはあった。あとは、元になったゲームも分かった。(明言はしない)信長が最大値になるアレが数値化されていた。坊丸は五十らしい。魅力とか運とかいう要素もあった。織田信勝の人生を考えれば、最大値であるのは無理ゲーなのだが、最大値だった。そして、努力すれば突破出来るだろう事も分かった。最後に忠誠なんて項目もあったが、数値が入っておらず、行動で示せなんて文言がポップアップしやがった。しかし・・・。
---要素詰め込み過ぎだ
---寝よ寝よ
〜信秀side〜
数日前、花が産気づき、城を放り出され、各地の女たちと楽しんでから帰ってみれば、男子が生まれていた。父信定も儂が見るまではと我慢していたようだが、儂が帰ったのと同時刻に男子を見ようと部屋に向かっている。花に急がずゆっくりとと何度も嗜められたが、儂と父は早よう早ようと歩を進め、部屋に入るなり怒られてしまった。
花に抱かれながらも、儂を求めるとは、流石儂の子とむんずと抱き上げれば、即座に母を求めて逃げようとする。凹む。父が後ろで爆笑しているのに苛立つ。まぁ、良い。抱かせてくれただけでも嬉しい。吉法師は近づくだけで、叩かれた。今は抱っこ出来るが、当時は、だいぶ泣かされた。
それにしても静かな子だ。吉法師とはえらい違う。池田宗傳の妻を乳母にした事は、良かったが、それまでの乳母の処分には手を焼かされた。吉法師は全ての物事に興味を抱き、自身でその本質を捉えねば済まぬ性格をしているのか、兎に角動く。しかし、この子はどうだ、先ほどから一点を見つめたり、目をつぶってまるで考え事をしているかのように静かだ。動と静、陽と陰、どちらが織田弾上忠家を導くかは、吉法師が嫡子という事もあり、吉法師で間違いないが、より儂に似ているのは、この子ではなかろうか。吉法師を次期当主と定めたは、やはり早過ぎたか?あ、いや、花との約束で最初の子を次期当主すると言ったは儂だ。願わくば、二人が争わぬと良いのだが。
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