掛橋永愛
第1章 ようこそリドルチームへ
第5話 掛橋永愛
私は自分が嫌いだった。
小学生の頃、勉強も運動もできて割と顔にも自信があった。クラスの友達からは凄いね、可愛いねとちやほやされてきた。
親からもあなたは天才だの、アイドルになれるだの甘やかされてきた。
中学生になるとその甘やかしは消えた。
勉強ができて凄いと褒められるのではなく、なんであいつなんかが私よりできるのだと、距離を置かれた。
今の私なら、みんな私に嫉妬しているだけだ。そんなに落ち込む必要は無い。自分と仲良くしてくれる人が数人いればそれでいいと思える。
けれど中学生の私にとって辛い現実であった。小学生の頃のように認められたいという欲求だけが私の心を支配した。
私は諦めなかった。先生にも何度も勉強で分からないことを聞き、完璧な人間になればまた、きっとみんな認めてくれるだろうと。けれどもそんな考えは甘かった。
私に対し嫌悪感を抱く人は次第に増え、いじめにまで発展した。無視され続ける。物を盗まれる。まるで私は人ではないかのように、ただ、ゴミの周りを飛び回るハエのように、部屋で姿を現せば害虫とされるゴキブリのような扱いを1年間耐えた。
しかし限界はもうとっくに超えていた。
私は普通にみんなと過ごしたいだけなのに。
私を人として見てほしい。
私は不登校となった。仕方がないと思う。あの時、私がまだ諦めずに学校に行っていれば、確実に私は壊れていただろう。今の掛橋永愛は存在しなかったはずだ。
中学2年の夏、インターホンがなった。親は居らず私が玄関に出ると、そこにはとても可愛い女性が立っていた。
「こんにちは。私は西園寺みなみ。みなみちゃんて呼んで欲しいな」
そう彼女は言った。そして私はリドルチームに加入した。私は小さい頃から自分の能力については少し分かっていたからすぐに馴染めた。みんな私の能力を認めてくれた。
そこから新たに私が存在しても良い場所ができた。