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百合ハーレムの作り方  作者: 乃麻カヲル
第1部一章「百合葉の美少女集め」
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第09話「勉強会はまた明日」

「っと、いつまでもユズで遊んでる場合じゃないよ」



 そう言って我に返り彼女から手を離す僕ら。



「ごめんね、ユズ」



「い、イイノ……。アタシ、うれし……いし」



 おおう? 受け入れて良いのだろうかゆずりん……むしろそれでいいぞゆずりん。君は我が百合ハーレムメンバーのマスコットキャラとなるのだ……。僕が存分に甘やかして可愛がってあげる……。



「あっ、そーいえば?」



「んっ、どうしたの?」



 仄香が何かを思い出すように斜め上を見たかと思えば、僕の机の上にあった配布資料をザッと手に取り眺める。



「大変だいっ! このあと委員会あるんじゃん!? ゆーちゃん達もだよっ!」



「あっ、やばい!」



 そういえばそんな事を先生が言ってたかな……。迂闊だった。



「おうおうっ、あと五分しか無いぜ無いぜのないじぇりあっ!」



 ラップを交えつつも焦る仄香の言葉に皆が大慌てで支度をする。



「あー、急げば間に合うかなー」



「きっとなんとかなるわよぉ~」



 僕が言うと咲姫が前向きな言葉をかけてくれる。



「さっ、ユズもだよ」



 バタバタとしつつも準備し終えた譲羽に手を差し出す。



「う、うん……っ」



 そして恥ずかしそうに、でも嬉しそうに僕の手を握り返してくれる。うんうん、素直で良い子だ。



「いっそげー!」



「仄香、そんなに走らなくてもいいよ」



 我先にと教室を出てダッダッダッと駆け足の仄香に呆れつつ僕らも早歩き。



「へっへっへー。残念ながら勉強会はまた明日だねー? ゆーちゃん」



 そうしてドアから出れば、廊下の先に走った彼女がクルッとターンして言う。



「そうだなぁ。でも仕方ないさ」



「うぬぬ、もっと一緒に居たかったぞぉー!」



「ホントねー。僕もだよ」



 ぴょんぴょんと楽しそうに悔しがる仄香に賛同し、僕は振り向いて「ねっ? 咲姫」と言いかければ、



「絶対に負けないんだから」



 目を細めほの暗い笑み浮かべている彼女。怖可愛い。でもなんでそんな顔を?



「んっ? 何に負けないの?」



「……勉強の話よぉ? 点数も勉強教えるのも、百合ちゃんに負けないんだからねぇ~!」



 僕が問うと彼女はきゃるんっといつものキラキラスマイルで答えてくれる。やっぱかわいー。



「やる気満々だね。僕も負けてられないなぁ」



 ガッツポーズを作って見せればえへへぇ~と、ゆるっゆるの笑顔。咲姫ちゃんホントにやる気あるの? 可愛いでしかない

んだけど?



 と咲姫に見とれていたら、仄香はニンニンと忍者のドロンポーズを取る。



「んじゃっ! あたしは保体委員会に行って参るのでっ!」



「うん。行ってらっしゃい」



「まったねー!」



 振った両腕をそのまま広げ「いえ~いっ」と駆ける彼女。小学生かな? お子様可愛い。



「じゃあ僕らも行こっか」



「うん……っ」



 言って僕の手を握る譲羽が頷く。



「わたしもわたしもぉ~」



 そうしてどういう訳か、咲姫もまた譲羽の空いた手を握る……何故?



 僕が無言で咲姫に問いかけると、



「委員会までならいいじゃな~い。仲良し三人組でっ!」



 きらりんっと星が飛び出そうなウィンクで返す。あー今、ハートを射抜かれたよー、射抜かれちゃったよー?



 そんな笑顔の眩しい彼女を見ていると、僕らは端から見たら家族みたいに見えたりしないかなぁーなんて、恥ずかしい妄想を考えてしまった。

修正したい場所の言葉が思い付かず、しばらく滞ってしまいました……。

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