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百合ハーレムの作り方  作者: 乃麻カヲル
第3部一章「百合葉たちの繰り返す春」
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第22話「スマホゾンビ」

 それは僕の部屋でゆずりんとダラダラしてる時の事だった。小説とか書き進まない時に、よく僕の家に来るのだ。いやダラダラしてるけど? 小説をネタに僕の部屋に遊びに来てるだけだけど? 嬉しいけど?



 譲羽のサブスマホから僕の部屋のスピーカーに洋楽デスメタルを流しながら、二人でコタツを囲み、僕は勉強。譲羽は軽くノリながら小説……は書いて無さそう。ツウィッターやらまとめニュースやら見てるようだ。



 というかこれは百合なのか? いや、僕が百合だと思うのなら、百合だと思いました。デスメタルはともかく、のんびり日常を過ごすだけの百合……いいよねっ! それって百○姫じゃなくてま○がタイムきらら系にならない? 大丈夫?



「はっ……。す、スマホゾンビ……! コワイ……!」



「スマホゾンビ?」



 突然顔を上げて、横に並ぶ僕と目を合わせる。



「百合葉ちゃん……アタシがアタシで無くなっちゃう……コワイ……」



「なんでそんな……。スマホ依存の話?」



 唐突だった。何か気になる記事でも見たのだろうか。



「そう、依存……。百合葉ちゃんじゃなくて、スマホに依存しちゃうノ……。自分の直感じゃなくて、ネットの意見ばかりを死んだ目で囗にスル。そして、スマホゾンビとなり、リアルとイデアルの狭間が見えなくナル……! アタシがアタシで無くナル……ッ!」



「大げさだなぁ」



 ってか僕に依存するのは良いんだね。嬉しいよ? 嬉しいけどね?



「ユズはユズだよ。たとえゾンビになっても愛せられるよ」



「ほ、ホント……?」



「ホントホント」



 言って僕は譲羽の頭を撫でる。いつもの流れなので、手を伸ばした先に吸い付くように、譲羽の頭が寄ってくる。この当たり前のように甘やかす動きに出ちゃうのは、ある意味こっちが依存症になりそうな気がする。いや、恋人だと当たり前か? いやでも一応同い歳……。よくわからなくなってきた。譲羽も当たり前に撫でられてるあたり、共依存気味かな……。



 スマホゾンビ……スマホを持ったゾンビゆずりん……。ありじゃない? ゆずりんかゾンビになった所で、なんだかそれも愛くるしい気がするし。今だって、目の下は隅だらけ。ややダウナー系の彼女だ。



「ネットのニュースみてたら、スマホにのめり込むあまり、周りの情報をシャットアウトして、スマホの向こうの世界に没頭しちゃうッテ……。アタシ、百合葉ちゃんよりもスマホが恋人だったかもしれナイ……」



「それはショックだなぁ」



 でも、ヤンデレ的な愛を求めていた頃と違って今は、スマホと私どっちが大事なの! となる極端な事は思わない。ただ、やっぱりスマホばかりというのは極端で僕も寂しい。



「まあまあ。スマホって便利だしさ。連絡は出来て、写真や動画は撮れて、調べ物出来て、ニュースも見れる。絵や小説だって描ける。下手したら人間よりも頼りになるもんね」



「調べ物や小説書けるのは良いケド、ゲームとアニメとネットニュースがコワイ……時間泥棒……」



「めっちゃ吸われるよねぇ」



 それは分かるなぁ。勉強の調べ物に油断すると、気になる事がどんどん溢れて、次々と関連する事を調べていく。それで知識わ語彙が増えるなら良いんだけど、どうでもいいニュースにたどり着いちゃったら、泥沼だ。



 休憩にアニメを見るのもよくない。展開の熱い少年漫画のアニメだと、次の展開が気になりすぎて、一気に最新話まで見てしまう。そして、次週が気になりすぎてみんなの感想や考察を調べてしまう。だから次が気にならない日常系が重宝されるのだ……。いや悪く言ってるんじゃなく。なんならまた一話から見返しちゃうし。ってそれじゃあ時間泥棒には変わらないし。



「でも、お布団だって恋人とかよく言うじゃん? そういう、大事なモノに囲まれるのは良い事だよ。一つにずっと縛られなければさ」



「確かに……オフトゥンの魔力も強力……。もはや恋人というか実家の安心感あるワ……」



「でしょ? 一つになんか選べないよ」



 というのは言っててなんだか、四人も彼女を持ってるクソレズな僕の言い訳な気がした。



「その大事なモノがいっぱいある中でさ、いつも君の心に僕が居れば、それでいいかな」



「百合葉ちゃん、キザ……」



「嫌だった?」



「ううん。でも、それがイイ……」



「ありがと」

スマホ依存系の本を読み終わって、思い付きのノリで書きました。


時間を開ける事が増えてしまいましたね。絶賛体調不良です。


Twitter依存、ネットニュース依存で、小説を書く時間、本を読む時間が減ってるのは嫌だなぁと思い読んだ本が思わぬ役に経ちました。


面白いかどうかは置いといて、こういうちょっとしたネタから小説に広げていくのは、すごく満たされて好きだったりします。

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