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百合ハーレムの作り方  作者: 乃麻カヲル
第1部一章「百合葉の美少女集め」
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第46話「体育の着替え」

 クラスメイトが体育館の隅で談笑するのを横目で見つつ、僕の美少女たちが居ないことに気が付いて、やってしまったかと落胆しながら僕はその扉を開ける。たぶんまだ……。



「ゆーちゃん遅いよー。なにやってたのー」



「えっ……先に行ってても良かったのに」



「仲間を待つのは当然だろう。仲間外れは……よくないからな」



「ナカマ……フレンド……一緒……」



「そうよねぇ~。一緒に……ねっ?」



「あ、うん。ありがとう」



 感動のセリフのなか申し訳ないんだけど……先に行っててと言ったんだから、本当に先に行って着替えてくれれば良かったのにぃ……っ! なんで僕が来るより先に着替え終わってくれていないんだ……着替えるのは待つ必要なくない?



 混んでるのが嫌だから、入り口で待ってただけだろうけど……。



 そして咲姫ちゃん? なんで目をキラキラさせてるのかな? 下心……? 下心なの? それは。



 今は体育の時間の前。みんなで着替えるのがなんだか恥ずかしいから、着替え終わるタイミングを待ってこうやって来たっていうのに……ありがたいけど困ったものだ。



「あぁ、もしかして、激しい運動の前にトイレでナニをヤっていて……うっしっしっ……それは仕方がな……いたいっ! めっちゃ痛いようっ!」



「そういう下ネタはやめなさいっ!」



 なんなんだこのセクハラ百合娘は……いや最初っからそういう節はあったけどさ……。随分アクセル前回でセクハラをかましてくるものだ。



 でも、お笑いコンビのツッコミ程度にしか叩けないのであった。大げさに音を立てるけど、痛くはないように。女の子相手には、てんで弱いのだ僕は。



 そんな中、僕らのやり取りを聞き眉をひそめていた蘭子が口を開く。



「百合葉、学校でそんなことを……。人の趣味にとやかく言いたくないが、ドン引きだ」



「しないわっ! ちょっと本気にしないで!?」



 とんだ風評被害だよっ! 今は他のクラスメイトが誰も居ないから良いけどさ……っ!



「どったのゆーちゃん? そんな微妙な顔でじろじろ見てー」



「いや、仄香がドギツイ冗談を言わないように、目を光らせておかないといけないと思ってさ……」



「目を光らす? サーチライト? あたしの着替えを見たくて? やぁーん!」



「もういいわ……」



 構ってるぶん時間が過ぎるだけだから、今は無視することにした。流石に授業に遅れるわけにはいかない。



 はてさて、のんびりしては居られないし。急いで着替えようと思って更衣室の奥を陣取ろうとすると、譲羽が僕の裾をちょいちょいと引っ張って耳打ちする。可愛い。



「百合葉ちゃん生理とか……便秘とかなの……? ダイジョウブ?」



「いや、違う違う。トイレにはそもそも行ってないよ。ありがとね」



 そうそう。普通、時間がかかったと言ったらそういう心配が先に来るものだよなぁ。セクハラする仄香がおかしいだけで。



「えっ……ゆーちゃんトイレ以外でナニする趣味あんの……? やぁーん、えっちぃ~」



「やめなさいその話題はッ!」



 もう、黙って着替えることにした。

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