表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

第1章:つまらない世界との別れ

つまらない日々を過ごす天才少女、星海 楓は突然人が消える神隠し事件の捜査の協力を求められる。捜査中に楓本人も光に飲み込まれ、神隠しにあってしまい!?

昔からどんなことでも一位だった。勉強もスポーツも頂点を掴み取った。

最初は周りの賞賛や自分の可能性がどんどん広がって行くのが楽しかった。

でも、それはすぐに退屈へと変化する。張り合う者はいない、目標もない、自分が何をしたいのかがわからなくなった。

それでも私、星海 (ほしみかえで)はこの退屈な世界を生き続けている。


今日もいつもどおりに大学の教室に入った。私に向けられる視線にももう慣れた。

ある者は尊敬の眼差し、ある者は嫉妬、畏怖など様々だ。だが今日はいつもに増して空気が張り詰めている。

ふと、会話が聞こえてきた。


「ねえ聞いた?”神隠し”の噂。」

「聞いたよ!隣町の路地裏で人が突然消えちゃったんでしょ?」


どうやら行方不明事件が起こったようだ。神隠しなんて馬鹿らしい。

そんな非科学的なことが起こるはずがないだろう。

私はヘッドフォンを着け、目を閉じて音楽の世界に浸った。


昼休みに一人で食堂で昼食を食べていた。一緒にご飯を食べる友達なんていない。まあそんな

ことはどうだっていいが。昼食を食べているとまた会話が耳に入った。


「例の神隠し事件、警察も捜査してるけどまだ手がかりがないんだとさ。」

「マジ?やっぱり誘拐とかじゃないのか?」


また神隠しか・・・しかし、警察がなんの手がかりも掴めていないというのは気がかりだ。

まあ、そのうち解決する問題だろう。私が深く考えることではない。


放課後になり私はなんの寄り道もせずに家に帰った。家に帰ると父が待っていた。

父は私に気づくと口を開いた。


「おかえり。テストの結果はどうだった?」

私はコーヒーを淹れながら「1位だったよ」と答えた。

父は表情を変えず


「そうか。だが油断するな。常に頂点で居続けるんだ。」


と言った。昔から父はそうだった。私がどれだけいい成績を残しても、決して褒めてはくれなかった。

私はコーヒーを飲み干すと自分の部屋に向かい、ベッドで一眠りした。



次の日、例の事件があった現場に向かった。別に興味があったわけではない。父親の友人の警察から捜査の協力を頼まれてしまい、仕方なくだ。しかし、現場を実際に見てみると不覚にも少し驚いてしまった。

行方不明事件だというのに形跡が何も残っていないのだ。この場所には捨てられたゴミ袋や

自転車、空き箱などがあるというのに暴れたような跡は見られない。

犯人が戻したのかと思ったが向かいの肉屋の店員に聞いたところ、今日はあの路地裏に出入りした人はいないそうだ。

まさか、本当に神隠しにでもあったと言うのだろうか?私は証拠を探すためにもう少し路地裏の奥に入って見た。

薄暗く、人の気配はない。どれくらい進んだのか。

一向に終わりの見えない道に違和感を覚え、ふと後ろを振り返ってみると後ろに景色はなく闇に包まれていた。


「な、何これ!?」


私は思わず声を上げてしまった。私が今まで歩いてきた道が闇に飲み込まれ消えている。

その瞬間私は光に飲み込まれた。私の意識はそこで途絶えた。






私はどうなったんだろう。路地裏で光に飲まれてそれで・・・


「・・・・・すか!・・じょうぶですか!」


誰かの声が聞こえる。どうやら私を心配してくれているようだ。

私はゆっくりと目を開けた。

するとそこには不思議な格好をしている一人の少女が心配そうにこちらを見ながら呼びかけていた。

日本人とは思えないような少し長い美しいブロンドの髪をして宝石のような碧眼だ。一体誰なんだろう・・・。


「あ、目が覚めたんですね!大丈夫ですか!?」


少女の問いに私はコクリとうなづいた。意識がはっきりとし、私は立ち上がってあたりを見渡した。

そこは先ほどまでいた路地裏ではなく、森の中だった。見たことない木が生い茂っており、ここが日本ではない可能性すらあった。


「ま、まさか本当に神隠しに?」


私は恐る恐る少女に尋ねた。


「ここはどこなの?」


私の問いに彼女は驚いていた。それはそうだろう。意識をなくしていた人間が目を覚まして第一声が現在地を尋ねるものだなんて不審でしかない。

彼女は少し戸惑いながらも私の問いに答えた。


「少し記憶が混乱してるのかもしれませんね。ここは日本の東京のコルデリシア森林です。私はここに木の実を取りに来ていたのですが倒れているあなたを見つけたんです。」


聞き捨てならない言葉があった。日本の東京?コルデリシア森林?馬鹿な、私が住んでいる東京にそんな森は存在しないはずだ。だが彼女は確かに日本と言った。私はとっさに嘘を交えてまた尋ねた。


「ごめん、私は他国から来たから。この国についてよく知らないんだ。もしよかったら詳しく教えてくれない?」


我ながら苦しいものだがなんとか彼女は納得がいったようだ。


「なるほど!だからこの場所がわからなかったんですね!あれ?でもどうやってここまで・・・?まあいいですね。」


少しひやっとしたがなんとかなったようだ。彼女が細かいことを気にしないで助かった。


「では改めて説明していただきます。この国の名前は”魔導国-日本”。世界有数の魔法国家なのです!ってなんですか?その信じられないことを聞いたような顔は。」



・・・こうして、私のつまらなかった人生は終わりを迎えたのだった。

皆さん、ここまで読んでくださりありがとうございます!一章は異世界転生するところまでです!謎の少女は次の章でしっかり書いていこうと思います!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ