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久しぶりに更新して、物凄く不安だったのですが、
思った以上にブクマが付いた!
これは噂に聞く、サンタさんからのプレゼントか!
いえいえ、
これは皆様からの温かいプレゼントです!
たぽんっ!
うん? なんか見るたびにそのお腹……丸々してきませんか?
それにしても……。
すでに僕の奥様ってのは、ある意味分かる。
(いや、分かってしまう自分が悲しいのだが……)
でも、なら天女様って…………。
なんとなく天女様の正体が分かった僕は、その人物に視線を向けると、
「いや~。暇つぶしに教えた魔法が、先日の攻防戦で役に立ったので、師匠と呼びたいなどと言われてのう。じゃが、わっちはそんなガラじゃないので、代わりに『天女様』っと呼ぶように言ったのじゃ」
「うん。それって、師匠より上じゃね?」
そうツッコんだ僕は、決して悪くないと思う。
「で、マリアーナはなんでそんなに慌てるんだい?」
とりあえず呼び名の事は後回しにして、息を切らしながらも魔法回復薬を飲むマリアーナに問う。
うん。
そこは普通に水にしようか?
「ぐびっぐびっ! はっ! 私の魔力を回復している場合じゃないのです! これを見て下さい!」
なら飲むなよ!
っと視線だけの僕の圧力を完全に無視し、キッカリ魔力回復薬を飲み干す彼女が持ってきたのは、パッと見でも分かる、安価な一枚の紙だった。
「あらあら? それは城下町で人気の占い師、『フウン・キタロ』の星占いではないですか!」
それに食い付いたのは、普段あまり占いに興味が無かったはずの姉上だった。
「珍しいですね。姉上が占に興味を持つなんて」
何の気なしに吐いた僕の言葉に、
「はい! 私の生まれ星は絶対、ぜえ~~~~~~~~たい、意中のアルと幸せな家庭が築けると占えと、今日にでも権力の行使……いえ、脅迫……いえ、私が力の限りを使い、説得しようとしていたので……」
「うん姉上。せっかく言い換えも、脅しという強制力しかないよ? むしろそれ以外のなにものでもないよ!」
「はい! なぜなら私とアルが幸せな家庭を築くのは、絶対で確実で不変なものですから」
「それって、僕だけじゃなく、誰も認めませんよ?」
「大丈夫ですわ。だって、私が認めますもの!」
ニッコリと笑う姉上に、異常なまでの迫力を感じた。
(いやいや、この女マジだ!)
だから僕は、
「……そ、そうだ! それのどこか大変なんだいマリアーナ!」
いったんその話題から逃げるため、僕は騒ぎの元である彼女に丸投げした。
「はい! 奥様の話はともかく、この生まれ星の表を見て下さい!」
そんな彼女は、僕の意図を酌んでか知らずか、空いている机の上にソレをバンッと叩きつけるように広げた。
「ふむふむ……なんじゃ? わっちの生まれ星はあまり良くないのじゃ」
「それだけじゃないんです! 私も、アルサス様も奥様も、それにジオルド様やミナ様も! それ以上に……」
ヒルダの声に反応したマリアーナが、恐る恐るといった感じで指さした生まれ星は。
「今月なんと! この国の王族である、セツナ様の生まれ星が、大凶で最恐最悪なのです!」
この国の王族に、先週からやっと王族の末席の末席に復帰できたセツナの生まれ星だった。
「へえ……そう……」
「反応薄! なんですかそのリアクション! 彼は一応、アレでも王族ですよ? 先日ちょっと良い恰好したけど、結局最後にはアルサス様やお姉様に、涙と鼻水グチャグチャニして何とか助けてもらったアレですけど、そんなこと思っていても口に出したらこの国では、不敬罪で死刑になっちゃうぐらい高貴なアレなんですよ?」
握り拳で力説するマリアーナの背後の人物に、一応フォローをしておこう。
「まあ、ほら、これはこれで、市民の真の声……いや、本音のほぼ全て……いや、ほんの一部だと思えば……少しは楽になるんじゃね?」
出来るだけ優しく声を掛けた。
「うるさい! なんか今、優しい声かけるな! 泣いちゃうだろ!」
この学園での同級生であり、我が国の王族であるセツナが、ちょっと涙目で吠えた。
そんな背後から掛かる声に…………。
「うえ!? やばっ! これはその………………申し訳ありませんでした!」
さっきまで言いたい放題だったマリアーナは、即座に土下座をした。
「本当に、今、城下で流れてるセツナ様の悪い噂(いや、悪い噂しかないんだけど)をかき集めたようなほぼ真実を、オブラードに包まず言ってしまい、申し訳ありませんでした!」
「うん。マリアーナ。それって、君の言ったこと全て、城下で噂されてる真実だと言ってるから。セツナに止めさしてるから!」
別にセツナに思う所はない。
でも、僕だって塩を掛けられたナメクジに同情する位の優しさは持ち合わせているのだ!
現にセツナは、
何も言わないけど、瞳いっぱいに感涙を溜めてるし……。
でもまあ、僕だけじゃアレなので、すでにお気づきだろうが、先日の攻防で(裏切りで)すったもんだした末に、姉上に助けられ傾倒した、彼の大好きな人物に視線を向け、
「そうですよ! セツナ君だって頑張ってるんですよ! 城内では「え? あいつってまだ王子やってたの? いやいや、さすがにあの方に無礼を働いたんだから、それは無いって! え? 王子に復活したって? でももう……なあ?」とか、「え? 王子にタメ口は良いのかって? 大丈夫。だってアレ、女神様に反旗を翻したんだぜ! いなくなるのも秒読み段階だろ?」とか言われてて……」
それセツナにとって止めだって!
なんて僕が口を開くより早く、
「それに城下では次期国王はアマリ第二王子だって噂されてても、ちゃんと(強制的に)学園での授業後に、王族としての再教育(結構苛烈な)をこなしているのよ! 正直、「ああ。こいつ、もう王様にはなれないや! やっぱ次の目標は第二王子か」なんて思う時もあるけど……。それはそれとして、彼は今でも結構運気が最悪なの! これ以上の不幸って……ありえなくない?」
「うん。ミナ。それって完全に止め刺してるよね? 今一番言っちゃいけない言葉、全部言ってるよね? セツナ、今が一番不運だと思うよ?」
最愛?
っと思われる女性にフォロー無しのダメ出しを出されるとか、元王位継承第一位の王子のダメージいかほどか?
もちろん!
「ぐふぉあ!」
目を逸らし続けた不運を突き付けられ、静かにくずおれた。
うん。
確かにこれ以上の不運な男を、僕は見たことが無い。
さすがに哀れだと思い、そっと彼の肩に手を置こうとした。
刹那。
「ふははははは! よくぞ見破った勇者アルサス!」
きっと多分。
姉上が飽きて、
「ふははは! 我は魔王軍四天王最後の一人、モーリーであ~る!」
放置していた奴だ!
学園の防御魔法をかいくぐり、僕らの前に姿を現したのは、登場した魔力の余波で、教室の机を吹き飛ばし、現れた姉上に似た銀色の髪を豪快になびかせた、見た感じ僕らと同い年の、耳は人間より尖っていて、でもエルフより短い、きっとハーフエルフだろう小柄な少女であった。
最後までお読みいただきありがとうございます!
今年もあとわずか、すでにお休みモードに入っている作者ですが、
更新は頑張って行こうと思います。
応援よろしくお願いします!




