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よろしくお願いします!
「はい! それです! いや~探すのに苦労しました! だってコレはアルサス様の部屋の片隅に、何重もの結界に守られていた宝物なんですから!」
「いやいや、確かに姉上に見つからないように、厳重に保管してたけど…………」
別にお宝では無い。
むしろ見たくも履きたくもない代物だ!
そう続けようとした僕の言葉を遮り、
「あらあら? あらあらあらあら! アルは、そんなに、私のことを…………」
なぜか感涙の涙を流す姉上。
「いやいや、違いますよ姉上、こんな派手な下着を履きたくなくて、僕は…………」
必死の僕の言い分を、
「アルサス様にもあなたにも、大切なモノでしょ? それが今、私たちの手にある。この意味って…………分かるでしょ?」
「いやいや、なにドヤ顔してんのミナ? それ別にお宝じゃないから! 姉上にもらったものだから捨てられないけど、履きたくないから厳重に保管してただけだから!」
そんな僕の言葉を完全に無視して、
「さあどうするの? これ以上あなたが暴れると、コレ、破けちゃうかもしれないわよ?」
「あらあらそれは、私に動くなと命令しているのですの?」
「あらあら? あなたの奴隷である私に、そんな命令が言えるはずないでしょ?」
口角を引きつらせる姉上に対し、心底楽しげに口元を歪めるミナ。
なんか、物凄くどうしょうも無い理由で、戦況が逆転した瞬間だった…………。
「あははははっ! どう? コレを前にしては、あなたにとって最高の切り札でしょう? さあ、コレを無残に破られたくなかったら道を開けなさい!」
『あの……僕は人質に取られてないんですけど? 下着一枚で雰囲気出さないでくれる中かな?』
やはり僕の訴えも虚しく、
「くっ! アルを人質に取るなんて、なんて卑怯な!」
もの凄く悔しそうな表情を浮かべ、なんと! 姉上がなんでか道を開けてしまった!
「いやいや姉上、それは無いってば!」
「あらあら、これはありでしょ? だって、私がアルのための送り、アルがあれだけ厳重に、後生大事に保管していたので、私がごにょごにょした『勝負下着』なんですのよ! それを人質に取られては…………」
意味ありげな姉上の言葉に、
「やっぱアレはあんたの仕業だったのね!? なんてことしてくれるのよ! おかげで私が何度死んだかと思ったわ!」
「あらあら? あんな虫除け程度で、死にそうになるなんて……あなた虫?」
「やっぱあんたぶっ殺す! さあ魔物の皆さんやっちゃって!」
「あらあら? 私はこの門を守るのをやめただけですのよ? それでもこの! アルに捧げるために磨き上げてきたこの肌に! 牙を突き立てようとするのでしたらパンツは諦めて…………埋めますわよ?」
「……………………よし! 全軍で西門を制圧しろ!」
姉上の凍えるような殺気から視線を逸らし、デグルドがこの町を占領することを優先したようだ。
「むきぃぃぃぃぃぃぃぃ! な、なら! これでどう!!」
魔物たちに無視されたミナが地面に転がる小石を、姉上に向かって投げる。
その程度でダメージを受ける姉上ではないが、鬱陶しそうに眉を潜めているので、それなりに嫌がらせにはなってるのだろう。
うん? なんかミナが、物凄く小悪党に見えるのは気のせいか?
そんなグダグダな西門に、
「待たせたなミナ! さあ! 救世の騎士様の登場だ!」
身長ほどの長槍を構え、騎馬にまたがり現れたのは、ある意味『死なない程度に逃げろ!』って遊撃隊にしたはずの。
シュタイン王国第一王子の、セツナ・フォン・ローゼンリッターだったのだ!
あれ? なんか、作者も予想外の人物が出てきてしまった!
まあ、酔っぱらってるからいいか!
作者の酒がうまくなる肴(ブクマとか感想とか評価とか)よろしくお願いします!




