「僕」は本当に人類を救えるのか!?
帰り道、ふと周りを見る。なんてことはない。そこには美しい町、美しい景色がいつものように見えるだけだ。けれど、今日はその景色が僕の目にとても焼き付いて離れない。今日も別に大したことなんて無かったのに。
その3秒後、僕は死んでいた。
正確に言うと、僕が目を覚ました時、目の前にどう見ても天使にしか見えない人(?)がいて、どう見ても天国にしか見えないような建物が、沢山建っていた。だから、死んだということで良いだろう。僕は焦り、目の前にいる天使(?)に
「ど、どこなんですか?ここは!本当に天国なんですか!?」
と軽くキレ気味に言った。しかし、天使(?)はそれを無視し、僕にいきなり
「おめでとうございます!あなたは36億人目の死者です!」
と言ってきた。
「へ?」
思わずマヌケな声が出てしまった。
さ、36億人?え?確か世界の人口って74億とか75億とかじゃなかったっけ?じゃあ世界の人間は半分ぐらい死んだ・・・のか?
そんなことを考えていると、横にいたもう一人の天使(?)が
「世界の人間は滅亡しました!つまり、人類は滅亡しました!!」
と明るく僕に言ってきた。
「人類滅亡!?」
僕はそう叫んだ後、顔が地面に近づいている気がした。