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貴女を桜の花びらに例える
桜が舞い散る時期
バスの中から見える家族の楽しそうな団欒
誰もが笑顔で
そんな光景の中
大きな桜の大木の下で
影になるようにひっそりと隠れる私に声を掛ける人物
「大丈夫?」
その声に私は惹かれる
救われる
狂わされる
貴女のためなら何でもしましょう
貴女が困難に陥ったとき
この身を犠牲にしてでも助け出しましょう
不完全な私を
貴女の手で
救い出してくれませんか?
貴女が見る景色に私を入れてくれませんか?
春に突如訪れ突如消えていく桜の花びらのような貴女に
伝えたい、この想い
そう思ったのは少し先のことだった