表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

クリスマスプレゼント

それから私は幼稚園を度々休む様になっていた。

あれだけ大好きだった幼稚園よりも幼かった私は父に会いたいと願ったのだろう。


それから数日が過ぎ世間はクリスマス・イブになっていた。

明日はサンタさんの来る日。

早く寝ないとクリスマスプレゼントが来ない!

そう思いその日は早く寝た。

私はクリスマスの朝が大好きだった。


クリスマスプレゼントは毎年必ず好きな物を貰えた。


クリスマスプレゼントは好きな物を買ってもらえるので、私はサンタさんにどんどん高い物をねだるようになっていた。


数日前

『あれがいい!!』

私がワガママを言ったのは子供用のミシンだった。

『あれは流石にサンタさんも無理だよー』

母は私にそう言った。

『でも、いつもは、なんでも、すきなものもらえるよ??』

『…………。』

母は無言になった。

当時子供用ミシンはとても高価な物で何万円もするものだった。

『でも!今年は流石にダメ!!他のにしなさい!』

『えーー!ママにかってっていってないのに!』

『………!そうだけど…サンタさんも困るからダメ!』

『むぅ!!』

私はとても拗ねた。

毎年自分の好きな物が手に入っていたクリスマスプレゼント…私は母と父がサンタさんだと知っていて困らせた。


姉が以前バカにしながら教えてくれたのだ。

『お前まだサンタさんなんて信じてんの?バカじゃないの?あれはお父さんとお母さんが買ってくれてるんだし!そんなんも知らないの?』

そう言って私をフッと笑いながら見た。

その事実を知った時私はとてもショックだった。


『じゃあプレゼントなんていらないもん!!!』

そう言うと私は拗ねたまま部屋で引きこもった。

それから数日が過ぎクリスマスの朝がやってきた。

数日前に駄々をこねて『プレゼントなんていらないもん!!!』なんて言ったこともすっかり忘れていた。


プレゼントを開けた時流石にビックリした。


そこには、私が数日前に駄々をこねた子供用ミシンがあったのだ。


私は喜んだ。

『ママ!!ありがとう!!!』

思わず母にお礼を言ってしまっていた。

『え??ママ何もしてないよ?くれたのはサンタさんだよ?』


私は思わずハッとした。

『サ…サンタさんにおれいいっといて!』

そう言うと私はミシンで遊ぶ事にした。


そんな数万円もするミシンなのに…私は大事にすることが出来なかった。


姉がボビン入れを壊してしまいミシンは使えなくなり、そのミシンはゴミ箱行きになってしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ