プロローグ
俺は、小早川高校に通う極普通の男子生徒だ。
名前だって、市原空というありきたりな姓名だ。
高2という青春時代真っ只中な男だ。
正直、運動神経にはかなりの自身がある。いざという時に女を守るくらいの力はある。
顔はと言えば、普通に告白されたりする。だからと言って人気者なわけでもないが。
成績は必要最低限のラインを越えているから、まぁ安心だろう。
経済的な話では、そこいらの学生の間で有名だ。なんだって、家が屋上プール付きなのだから。
たまに、それが目当てで大人数で押しかけてくるヤツらがいるけれど、出来る限り寛大な心で迎え入れてやる。
俺の苦手なものと言えば、何よりも授業。
とりあえず出てはいるが、内容を頭に収めてはいるが、とにかく面倒だし気にくわない。
特に音楽の担当、小池は口うるさい。俺を完全に敵視している。
偉そうな口振りをしているが、俺は世間から見ると『ワル』ってやつに属するんだろう。
こんな下らない自己アピールは終わりとして、今の俺の近況を話すと、これまた長くなってしまう。
とりあえず、今俺の目の前で俺に微笑みかけている女子高生……日向あかり、
この女との始まりから語ることになると思う。
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