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追憶書店の怪物辞典(モンスターマニュアル)  作者: 得川 由紀
本当の世界との出会い
6/6

6話

読んでくれてありがとうございます。


6話目です。

俺は書店に住んでおきながら、あまり読書が好きじゃない。と言っても、ちゃんと一週間に一冊はちゃんと読んでいる。そして今書店に置いてあった昔の本を読んでいて、とても難しい内容なので困っている。

その本の題名は『桃太郎』。

これは昔話というジャンルの本らしい。あらすじは昔々にいたおじいちゃんとおばあちゃんが、川の上から流れてきた桃を拾って、いざ食べようとすると中から赤ちゃんが出てきて、その赤ちゃんを桃太郎と名付けて育てていったが、ある時鬼が村であばれたので、桃太郎が立ち上がって犬と鳥と猿を仲間にして、鬼を倒しに行くという話だ。

さっき言った難しい所はなんできびだんごをあげただけで犬と鳥と猿を仲間にできるというところだ。さすがにきびだんごだけで餌付けできないよなー、と思う。

まだきびだんごがうますぎたら仮定したらあり得るかもしれないが、さすがに鬼はないだろーって思う。でもそれをじいちゃんに聞くと、

「もしかしたらいるかもしれんぞ。だって過去に何があったかなんて、全部知っている人なんかいるわけないじゃろ」と笑って言ってくるんだった。

この「過去に何があったかなんて、全部知っている人なんかいるわけない」っていう言葉をじいちゃんはよく使う。実は俺もこの言葉はいい言葉だと思っていて、勝手に座右の銘にしている。


「あの~、す、すいません。」俺の部屋の扉をコンコンとノックしてきた。

「いいよー、入って」

すると笹木さんが首だけ出してきて、

「えっ、えっと、ごはんなのでリビングに来てください。って権さんがー」

「あー、わかった、すぐ行くー。」

そう言うと笹木さんは走って去っていった。

あれ?そーいえばじいちゃん食事なんて作ったことないよな。


急いでリビングに行くととんでもないご馳走が並んでいた。

「えっ、これどうなってんの?」

「これは、笹木さんが作ってくれたんじゃ。住むところも貸してくれるからお礼にって」

それ普通俺たちがするんじゃね、と思いながら量にびびっていた。

「こんなの、三人で食べれるかな?」

「えっ、本町さんがめちゃくちゃ大食いだからいっぱい作っても大丈夫って権さんに言われてつくったんですが。」

「おい、じじい。どーゆうことかな。俺が少食って知ってていったのかな。」

「いただきまーす」

っておい、何先に食ってんの。

「あと、本町さんじゃなくていいよ、じいちゃんのことも権さんってよんでるみたいだし。」

「じゃ、じゃあ、友鬼さんの方がいいですか。」

「うん、いいよ。じゃあ俺も音海ちゃんって言うね。」

「わしのことは権兄さんって呼んで。」

「うわー、この卵焼きうまそう。」

「私、卵焼きを一番、料理の中でがんばったんです。」

「この卵焼き、酒にあいそうじゃ。誰か酒とってくれんかの。」

「パクッ、うま!めちゃおいしいじゃん」

「はい!ありがとうございます。」

「誰か反応してー」

「いっつも俺の手作りだったからこんなに美味しい食べ物久しぶり。」

「そーですか。うれしいです。ありがとうございます。なんなら学校ある日はお弁当作りましょうか?」

「えっ、いいの。ありがとー。」

この後もずっと二人で盛り上がりながら晩ごはんを食べた。ちょっと残ったので明日の朝ごはんにする。満腹になってしまったので、片付けをして、お風呂に入って布団に入るとすぐ寝てしまった。



ついに一日目が終了しました。

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