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第1話 一緒に愛を探しにいこうよ。

 なみとかぜ。捨てられてしまった二人の小さな子ホムンクルスの姉妹の愛を探す旅。


 一緒に愛を探しにいこうよ。


 どうして捨てられてしまったんだろうって思うの。

 もちろんいたずらっ子だったかもしれない。

 悪い子だったのかもしれない。

 でもいつも笑って許してくれたから、いつまでも一緒にいられるってそう思っていたの。

 だから捨てられてしまったとき、はじめて愛を知りたいって思ったんだ。

 愛ってなんだろうって思ったの。

 だから愛を探しに行きたいの。

 愛を見つけたい。

 愛ってなんなのか知りたいの。

 だからさ。

 一緒にいかない?

 二人で一緒に愛を探そうよ。


 捨てられて、家を追い出されてしまった小さな子ホムンクルスの姉妹のお姉ちゃんのなみは妹のかぜにそう言いました。

 ずっとお花畑の中を走り回って遊んでいたかぜはなみお姉ちゃんの声を聞いて嬉しそうな顔ですぐに駆け寄ってくるとなみお姉ちゃんに抱きつきながら、「うん。わかった。なみお姉ちゃん。なみお姉ちゃんと一緒に愛を探しにいく」って、なみお姉ちゃんが大好きなかぜはにっこりと幸せそうな顔で笑ってそう言いました。

 かぜにとって、生まれたときからずっと一緒にいる、とっても大好きなとってもやさしい(怒るととっても怖いけど)なみお姉ちゃんとこれからもいつも一緒にいることがなによりも一番楽しくて、嬉しくて、幸せなことだったからです。

「なみお姉ちゃん。大好き。いつも一緒にいる。離れない」

 なみお姉ちゃんにぎゅっと抱きついたままで、なみお姉ちゃんの服に顔をくっつけるようにして甘えながら、かぜは言いました。

 それからかぜは遊び疲れたのか、そのままなみお姉ちゃんに抱きついたままで、すーすーと気持ちよさそうな顔をして眠ってしまいました。

 それから少しして、ぐぅーとなみお姉ちゃんのおなかがなりました。

 今日はもうお昼を過ぎているのですが、二人ともなにも食べていません。

 お腹すいたな。

 とかぜのあたまを撫でながら、青色の空に浮かんでいるわたあめみたいな美味しそうな大きな白いもくもくした雲を見ながら、綺麗なお花の咲いているお花畑の中にちょこんとかぜを(守るようにして)抱きしめながら座り込んでいるなみお姉ちゃんは、そんなことを思いました。

 二人の小さな子ホムンクルスの姉妹は愛だけではなくて、まだ住むところも、自分たちの居場所も、どこにも見つけられていませんでした。

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