人間ドックの結果(2)
K病院から送付されてきた封筒。
その中には「結果報告書」と書かれた書類が入っていた。
1月の始めに受けた各種検査の結果が細かく書かれている。
私はそれらにざっと目を通していった。
どうやら、私が事前に把握しているもの以外に、新規の指摘は無いようだった。
気にしていた胸部X線写真の結果は、ただ一言「異常なし」と書かれている。
それを見て、ひとまずほっと胸をなでおろす。
各種検査の結果は指導区分としてAからDまでランク付けされている。
Aは異常なし。
Bはわずかに基準範囲をはずれているが、日常生活には差し支えなし。
Cは日常生活に注意を要し、経過の観察が必要。
そしてDは精密検査、治療が必要で、医療機関受診を勧める。
何かしらの症状が見られた検査はCになっていたりする。
例えば、ピロリ菌感染、除菌治療の影響で胃カメラでの検査で「萎縮性胃炎」が指摘されているのだが、その指導区分はCだった。
検査結果のほとんどはAやBで、ぽつりぽつりとCのものがある。
だけど、一つだけDランクのものがあった。
それは肺活量測定だった。
今回生まれて初めて肺活量というものを測定した。その結果として肺活量の「勢い」は同年齢平均を超えていたのだが、「量」がその平均値を下回っていた。
呼吸に関して特に異常を感じることもなかったので、私自身特に気にはしていなかった。
だけど、今回送付されてきた検査結果では、その結果がD、つまり「治療が必要」となっている。
判定結果には「拘束性障害」と書かれていた。




