Apple Pencil 破損事件(5)
新しいペン先が届くまでの2日間、Apple Pencilは使えない。
ただ、iPadに手書きで色々とアイデアを書き出していくというのは私の毎日の習慣になっていたので、Apple Pencilが使えない2日間においてもその習慣は継続したかった。毎日やっていることを突然やめてしまうと、何だか落ち着かない。
私は机の引き出しを開く。
確かここに、Apple Pencilを買う前に使っていた非純正のペンが入っているはずだった。
引き出しの奥深くに、三年間使うことがなかったそのペンが転がっていた。
Apple Pencilを使うようになってから一度も使うことはなかったのだけど、このような非常時には使うかもしれないと思ってとっておいたのだ。
さっそくペンをUSBケーブルに繋いで充電を行う。
三年ぶりに使うので本当に使えるのかどうか不安だったが、特に問題なくそのペンを使うことができた。
私はその非純正のペンで、Apple Pencilが使えない2日間を代替させることにした。
私を突然襲った、Apple Pencil 破損事件。
この事件の教訓は二つあった。
一つ目は、「突然のアクシデントにどのように対応するのか」ということ。
何か突発的な問題が発生すると、私たちは焦ってしまい冷静な判断ができなくなる。
その状態で慌ててまずい対応をしてしまうと、状況がさらに悪化するということはままある。
例えば今回の破損事件に関しても、ペン本体に残ったペン先の破片を無理やりペンチか何かで取り外そうとして、そしてペン本体まで壊してしまうということもあったかもしれない。
まず大切なのは、始めに冷静に状況を確認すること。
目の前で何が起こっているのか、それを客観的に捉えられなければどのような対応をすれば良いのかも分からなくなる。
次に大切なのは、その問題を解決するために必要な知識を持っていないのだとしたら、解決のために必要な情報を収集するということ。
世の中にはGoogleという便利な検索道具があり、また、同じような問題を抱えた沢山の人達が情報発信している場合が多い。
そして、その情報をもとに、目の前の問題に対するリカバリープランを考え、それを実行に移していく。
それは当たり前のことなのかもしれないが、そのことを改めて教えてくれたのがその一つ目の教訓だった。




