たたかう仏像(3)
特別展「たたかう仏像」では、「不動明王二童子像」も公開される。
「像」と言っても、仏画である。
作者は詫磨栄賀。
詫磨栄賀は南北朝時代(14世紀)に活躍した画家で、詫磨派最末期の画家となっている。「詫磨派」とは、平安時代後期から南北朝時代まで続いた絵師、絵仏師の流派である。
描かれているのは、不動明王とその脇侍である二童子。
不動明王は大日如来の化身で、おそろしい姿をし、仏教の教えをうながす役目を果たす。その体は青く、顔をしかめ右眉をぐっとあげ、唇の上下に牙をのぞかせる。右手に煩悩を切り裂く剣、左手には教えに従わない人々を縛って引っ張る索というロープを持っている。
そして背後には、燃え盛る炎が描かれている。これは、迦楼羅焔といい、迦楼羅という伝説上の鳥が吐き出したものということらしい。
不動明王は「煩悩を払う神」として日本でも広く信仰されている。
ちなみに、この絵画も重要文化財に指定されている。
そして今回の特別展の目玉は、「十二神将像(重要文化財)」。
これは京都の浄瑠璃寺に旧蔵されていたもので、現在は12体のうち5体が東京国立博物館、7体が静嘉堂文庫美術館に分蔵されている。
作成されたのは鎌倉時代(13世紀)で、運慶系統の仏師の作と考えられている。近年、亥神(静嘉堂文庫美術館)の頭部内から「安貞二年(1228年)」の年紀が発見された。
十二神将とは、薬師如来を守護するとされる十二尊の仏尊。それぞれが十二の時、十二の月、十二の方角を守るとされる。そのため中国や日本では十二支が配当されている。
今回の特別展では、浄瑠璃寺旧蔵の12体のうち、静嘉堂文庫美術館が保有する7体が公開される。
特別展は前期、後期と二つに別れていて、それによって展示内容が若干変わる。前期は1月2日から2月8日まで、後期は2月10日から3月22日まで。
無料チケットは一枚しかないし、同じ特別展にそう何度も行っていられない。
前期と後期、どちらにいくのがいいのか。
中国、唐時代の「神将俑」は、ありがたいことに前後期どちらも公開される。
「広目天眷属立像」、「不動明王二童子像」は、後期のみ。
そして今回の目玉とされる「十二神将像」は、2体は後期のみ。残りの5体は1月2日から3月1日まで。
つまり、7体全部を一度に見るためには2月10日から3月1日を狙って行く必要がある。
せっかく行くのなら、7体全てを見たい。
この期間に行けるように、スケジュールを組もう。




