たたかう仏像(2)
仏なのに、なぜ武器を持つのか。
静嘉堂文庫美術館のO学芸員によると、「乱世に生きる人々をどうしても救うための慈悲と愛の『方便』であり、人々の『この強さなら自分達を救ってくれる』という切実な祈りが込められた『武装』の形」なのだという。
では、「たたかう仏像」にはどのようなものがあるのか。
有名なのは四天王像だろう。
東方の持国天、南方の増長天、西方の広目天、北方の多聞天の四神。
須弥山の四方にて仏法僧を守護していると言われている。インドでは貴人の姿で表現されたが、日本では甲冑を着けて武器を持ち、邪鬼を踏みつける姿をとる。
昨年に東京国立博物館で開催された「運慶展」では、奈良にある興福寺が保有する国宝の四天王像が公開されており、私もその姿を間近で見ている。
今回の特別展でも四天王にまつわる彫像が公開される。
公開されるのは、鎌倉時代、康円によって製作されたという「広目天眷属立像」。
康円は運慶四男康勝の子で、運慶の孫にあたる。
四天王眷属とは、四天王一体ごとにつく従者。
四天王眷属像は奈良の永久寺に奉納するために康円が1267年に作ったものとされ、現在は四体のうち二体(持国天、増長天眷属)が東京国立博物館、一体(多聞天眷属)がMOA美術館、そして一体(広目天眷属)が静嘉堂文庫美術館にある。この四体は全て重要文化財に指定されている。
今回公開されるのは、その一体となる。




