不老長寿(2)
番組では「血しょう交換」と呼ばれる、最新の抗老化技術を紹介していた。
血しょうとは、血液に含まれる液体成分の一つで、血液の55%を占める。
血しょうの大部分は水(91%)だが、その次にアルブミン、フィブリノーゲンなどのたんぱく質(7%)を多く含んでいる。血しょうは、栄養やホルモンを運ぶ体液となる。
「血しょう交換」では、その血しょうを人工血しょうと入れ替えるのだ。
この技術の起点となった実験は「並体結合」という実験で、これは「悪魔の実験」とも呼ばれた。
これはどのような実験だったのか。
「並体結合」では、2匹の生きているマウスを外科的に縫合し、お互いの血液循環系を共有させる。そしてお互いの血液を循環させる。
その実験で、高齢のマウスと若いマウスを結合させると、その骨の重量や密度は若いマウスと同じような水準になることが発見された。老若マウスの組み合わせをした場合、歳をとったマウスの寿命は通常のマウスより4〜5ヶ月長くなった。寿命が2年のマウスにおいて、有意な寿命延長だった。
番組では、デューク大学のジェームズ・ホワイト博士が、その理由について次のように述べる。
「なぜ人は老化するのか?
そのひとつは血液中に老化を促進する因子が増え、ダメージが蓄積していくから」
「血しょう交換」では、老化を促進する因子が増えた血しょうを、新しい人工血しょうと入れ替える。
そのようにして、老化を防止するのだ。
ただし、アメリカ国内で実施されている抗老化のための「血しょう交換」は非常に高額で、一回あたり100万円前後の費用がかかる。
5〜6回程度が一般の治療コースなので、それこそ、500〜600万円の費用がかかることになる。
番組では、実際にアメリカでその施術を受けている高齢女性の様子も放映されたが、富裕層にとってはその金額を支払ってでも若くいたいというニーズは大きいのだろう。




