温暖化が進む世界(1)
今年の夏も暑かった。
10月も終わりに近づき、ようやく気候も冬の気配を帯び始めている。
今日の日本経済新聞に、次のような記事が載っていた。
『酷暑で労働損失1兆ドル 建設や農業など 昨年の世界、2割増 英医学誌まとめ
暑くて働けなくなるなどして失った所得は1兆ドルを超える。
英医学誌「ランセット」などは29日に公表した報告書で気候変動が健康や医療に与える影響を評価した。
2024年に暑さによって建設や農作業を中断するなどして6390億時間の労働生産性が失われ、所得の損失は23年比2割増の1兆900億ドルに上った。時間の損失も18年比で約5倍となった』
2024年は世界で観測史上最も暑い年だったらしい。
酷暑によって世界にどのような問題が引き起こされているのか、その内容について英医学誌が報告書を公表した。
酷暑の中だと農業や建設業は屋外で働けなくなったり、作業のスピードが著しく鈍ったりする。空調が不十分な工場でも仕事がはかどらなくなる。
暑さによる労働損失は年々大きくなっているという。
18年は1336億時間だったが、24年は6390億時間になった。
所得の損失は1兆900億ドルに上る。
屋内で行うことができる作業であれば、エアコンなどの空調設備があれば以前とそれほど変わらずにこなすことはできる。
私自身も夏はほとんど一日中エアコンをつけっぱなしにしている。
だけど、当然屋内ですることができない仕事というものもこの世の中には存在する。
酷暑がひどくなれば、その「屋内ですることができない仕事」が大きな影響を受けるということは想像に難くない。
今の時代、夏の高校野球も昼間は試合を中断している。
2部制が導入され、午前の部は8時から、そして夕方の部は16時15分から試合が開始される。
このまま温暖化が進んでいくと、夏は外で仕事ができない世界が本当にやってくるのかもしれない。
そんなことすら想像してしまう。




