インプットを習慣化する(8)
「読書」の時間を、一日のどこに設けるか。
以前は、夕方に2時間ほどまとまった時間を確保して、その時間は集中して本を読むということをしていた。
しかし、2時間も続けて本を読み続けていると、どうしても途中で集中力が低下してくる。その集中力低下になんとかして対処しようと色々と試行錯誤してもみたが、やはり集中力は途中で途切れてしまっていた。
そこで私は考え方を変えることにした。
人間は、少なくとも私という人間は、同じ作業を2時間も連続してやっていると途中で飽きてしまうものなのだ。
そのような性質を持っているものなのだ。
それを一つの事実として受け入れ、そしてその事実を踏まえた上で対処法を考えることにした。
2時間連続で本を読み続けるのが難しいのであれば、その2時間を小分けにして一日のスケジュールの中に分散させて組み込んでしまえばいい。
私はこのように考えた。
現在、私が試している方法は次のような方法だ。
一回15〜30分の読書時間を、朝、午前中、午後、夕方、夜に細切れにして組み込む。15〜30分程度の短い時間であれば、問題なく集中して取り組むことができる。短い集中時間を積み重ねることで、結果としてトータルである程度まとまった時間、高い集中力を維持した状態を作り出す。そのような方法だった。
ただし、細切れにした時間を使って本を読む場合はそれぞれの読書時間の間にインターバルの時間が差し込まれるので、次に本を開いたときにそれまでの内容を忘れてしまうこともある。そのたびに、それまでの本の内容を思い出すという手間がかかる。
ある人は、それを一つの無駄、デメリットと考えるかもしれない。
だけど私は逆に、そのことを一つのメリットと考えた。
本を読み、その後に全く別の作業をする。
そして再びその本を読む。当然、それまでに読んだ本の内容を忘れてしまっているということもあるので、そのような場合は私は「note」に書き出している読書メモを読み直したりしてそれまでの内容を思い出す必要があった。
だけどその「思い出す」という行為を入れることによって、本の内容がより記憶に定着しやすくなると思っていた。
ある意味では「復習」をするのに近い。
2時間連続で本を読めば、途中に「思い出す」という行為も必要ないので、引っ掛かりもなくすらすら読めるのかもしれない。
だけどその引っ掛かりのなさが、逆に忘れやすさにつながっているのだとしたら本を読む意義の大部分が失われることになる。
あえて読書という作業に「引っ掛かり」を作る。
この「細切れ時間での読書」という方法には、このような目的もあった。




