インプットを習慣化する(6)
習慣として行っている読書。
現在はそのための本は、すべて図書館で借りてきている。
よほど読みたいと思った本は買うこともあるが、その数はそれほど多くはない。
だけど、図書館で借りてくる本には大きなデメリットがあった。
それは「必ず返さなければならない」ということだ。
借りたものは返さなければならない。それは当たり前の話だった。
返してしまうと手元に本は無くなってしまうので、「◯◯の箇所をもう一度読みたい」と思っても気軽に読み返すことができない。もし本当に読み返したいのなら、再び手間を掛けて図書館から借りてくる必要がある。
それに、自分で買った本なら、「気になった箇所」や「重要だと思った箇所」に蛍光ペンで線を引いて後で見返しても分かるようにするということはできるが、借りた本は当然そのようなことはできない。
図書館で漫然と本を借りて、漫然と読む。
そのようにして大量の本を読んでも内容をすぐに忘れてしまって自分の中に何も残らなければ全く意味がない。
私がしたいのは「本を読む」という行為そのものではなくて、「読んだ本を通して世界を知る」ということだった。そしてそれによって自分の中に「生きるうえでの知恵」を蓄積していくことだった。
図書館の本が内包する特有のデメリット。
そのデメリットに対応するために、私は「読書」に一つの作業を組み合わせることにした。
それは、「本を読んでいて気になった箇所、重要だと思った箇所を書き出しながら読む」ということだった。
以前はiPadとApple Pencilを使って、ノートアプリに手書きで書き出しながら読むということをしていた。
文章で書き出すと大変なので、本の構成に沿って「本の中の重要なキーワード」をマインドマップの形で書き出していく。
そうすれば、本の構成をマインドマップの形で可視化しながら読み進めることができるので、読書と読書の間にインターバルの時間があっても、そのマインドマップを見返せばそれまでの本の内容を簡単に思い出すことができるというメリットもあった。
ただし、この方法にはいくつかの欠点があった。
手書きで書き出したマインドマップは読み返しづらかった。
それに、あくまでも「キーワード」の形でしか書き出していなかったので、本を読んでいる最中であればそのキーワードを見ても内容を簡単に思い出すことができたとしても、本を読んでから月日が経ってしまうと、その「キーワード」を見ても本の内容を思い出せないこともあった。
やはり、後で読んでも内容が分かるような「文章」の形で書き出す必要があると考えた。
それを手書きではなく電子データ(テキストデータ)の形でアウトプットしていく。そうすれば、ディスプレイ上で本の内容を読みやすい形で振り返ることができる。
それをできるだけ手間を掛けずに行うこと。
それが重要になる。そのために過大な手間を掛けてしまうと、その作業が面倒になって本を読むこと自体を敬遠してしまうことも考えられた。




