表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
或る人のFIRE日記  作者: 鷺岡 拳太郎
2025年08月
274/368

転職したときの話(3)


転職するうえで私は二つの目標を設定した。




一つ目は、「次ステップに進むための経験を積む」こと。




そして二つ目の目標は、「コンシューマー製品の設計をすること」だった。








私が新卒で就職した企業Aが主力としていた製品は、企業向けの製品となっていて、それまで私が企業Aで担当していたのも企業向けの製品の設計だった。




ただ、せっかく「設計」という仕事をしているのだから、どうせなら一般ユーザーが使うようなコンシューマー製品の設計をやってみたいと思っていた。








確かに企業Aでの仕事に限界を感じ、一日も早く「企業」という枠組みから離脱したいと願い続けていた私だったけれど、その時まで苦しみながらもなんとか企業Aで「設計」という仕事を続けていた。


職歴に空白は無かった。




最終的にはFIREという道に進む。


その思いは変わらない。




だけどFIREという道に進む前に、今までの「工学部機械学科卒という学歴」であったり、「企業Aにおける製品設計という職歴」という経歴を最大限活かした上で、会社という枠組みの中でしかできない、少しでも「私のやりたいこと」に近いことをやっておこうと思った。


一度会社という枠組みから離れて職歴に空白を作ってしまうと、企業Bへの転職なんて夢のまた夢の話だった。




そしてその「私のやりたいこと」とは、「コンシューマー製品を設計すること」だった。








この二つの目標を設定した上で転職活動を開始し、実際に企業Bの中途採用の面接では正直にその自分の思いを話した。




当然、話したのは二つ目の目標だけだった。




「将来的にFIREに進むために、一度転職を経験しておきたかった」


中途採用の面接で、そのようなことを言えるわけがない。


一つ目の目標については私は口をつぐむ。




私は二つ目の目標である「コンシューマー製品を作りたいから」という言葉を企業Bの面接官に訴え続けた。



挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ