新米3500円前後で流通へ(5)
昨日の日経新聞に、再びコメ関連の記事が載っていた。
記事の概要は次のようになっている。
「昨年コメ生産32万トン不足
農水省、需要上振れと試算 流通に『目詰まり』なし
農林水産省は30日、2024年産の主食用米の需要量が当初見通しの674万トンから上振れして711万トンになったとの試算を公表した。24年産の生産量は679万トンで、需要に対して生産が32万トン不足した計算になる。価格高騰は『流通の目詰まり』ではなく生産不足が招いた可能性が高い。」
なぜ昨夏にコメが売り棚から消え、そしてなぜ、24年産の新米が入荷してからもコメの価格が上昇の一途を辿ったのか。
ニュースでは、「卸業者がコメの価格を吊り上げるために、コメの流通量を意図的に絞っている」なんてものも流れていた。
コメ問屋は5次、6次まである状態で流通が非常に複雑であり、農水相は、「卸の中では利益が500%も伸びたところもある」などと口にしていた。
ただ、結局、単純にコメの需要に対して、コメの生産量が大きく不足していたため価格高騰につながっていたと報じる記事だ。
農水省がコメの販売などを担う7万事業者を対象に流通状態を尋ねた調査結果によると、生産者や集荷業者、コメ卸、小売業者、中食・外食業者が抱える在庫量は前年から大きな変動がなかったらしい。
農水省の担当者は、「コメがどこかにいっぱいたまっていたという結果にはなっていない」と分析している。
農水省がまとめていたコメの生産量の統計値も正確ではなかった。
前農水相は「需要に対してコメは十分にある」と言い続けていたが、結局需要に対してコメは足りていなかった。
そのような不正確な統計値で「コメ」というこの国の主食の政策が決められていたと思うとぞっとする。




