新米3500円前後で流通へ(3)
上昇の一途を辿ったコメ価格。
昨年夏の米騒動のときも、前の農水相は何かに取り憑かれたかのように「コメは十分にある」と言い続けていた。
2024年9月末になって24年産の新米が入って問題は解消するかと思ったが、価格上昇が止まらない。ニュースでは「例年以上の収穫量があった」と流されていたが、それでも状況は変わらなかった。
その後にようやく重い腰を上げて備蓄米放出の方針が決まったが、放出のニュースは流れても、私の周りの店にはそれを見かけることも無かった。
結局、コメ価格の上昇は止まらなかった。
そこにきて私は自衛する必要に迫られた。
自分の身は自分で守る必要がある。
まず私が取った方法は、「コメの消費量を徐々に減らす」というものだった。
昨年夏の米騒動が起こる前は、昼と夜はコメを炊いて食べていたが、まず昼にコメを食べるのをやめ、夜だけにした。昼はうどんなどの麺類を食べる。ただ、そのときはまだ夜には毎日コメを炊いて食べていた。
しかし2025年に入りとうとう5キロのコメの価格が4000円を超えるようになって、私はさらなる対応を取ることにした。
夜に関しても、徐々にコメから別の食材に切り替えていく。
パンやパスタ、麺類を食べ、コメに依存する比重を減らしていく。
私は「コメを買う」という選択肢ではなく、「コメを食べない」という選択肢を選んだ。
ここまでコメ価格が上昇してコメを買うと金銭的に負担になるというのはもちろんあったけど、それ以上に、コメの値段を気にすることに対するストレス、コメ売り場にコメが売っているかどうかを気にすることに対するストレスから逃れたいという思いも強かった。
私は、2025年3月19日を最後にコメを買っていない。




