愛しき昆虫たち(1)
先日、あるドキュメンタリー番組を見た。
番組タイトルは、「超・進化論2『愛しき昆虫たち 〜最強の適応力〜』」。
放送日は2022年11月13日。
3年近く前に放映された番組だ。
その当時興味があって録画はしていたが、見ることもなく私のSSDに保存されたままになっていた。
その番組を3年の時間を経て、ようやく見ることができた。
番組紹介には次のように書かれている。
「最先端の科学で“新しい進化の物語”に迫るシリーズの第2集。
世界に100万種!地球上のあらゆる場所に進出した昆虫が主役。
昆虫の多様な進化のカギを握る能力の一つが「完全変態」。幼虫から成虫へ、全く別の生物のように大変身。今回、世界で初めてサナギの中身の“透視”に成功!肉体改造の秘密が明らかに。
さらに、“渦”を活用して飛ぶハチの驚異の飛行術や、アフリカ森で凶暴なアリと同居する未知の昆虫の驚きの姿も紹介」
昆虫は地球上に100万種も存在するという。
植物が40万種、哺乳類が6000種なので、昆虫がいかに多様に進化しているのかがこれだけでもわかる。
その中で、番組は昆虫の3つの適応力にクローズアップしていた。
1つ目は「飛ぶこと」。
空を飛ぶ生物として「鳥」がいるが、昆虫と鳥とではまったく違ったメカニズムで空中を飛翔しているらしい。
そもそも鳥と比べて、昆虫の羽は身体と対比して非常に小さい。
鳥は大きな翼で空を飛ぶが、昆虫は小さな羽で空中を飛ぶ。それを実現させるため、昆虫は羽をねじるように前後に動かし、しかも非常に高速に羽を動かす。
昆虫の中では1秒間に1000回近く羽を動かすものもいるという。それによって花の間の狭い空間を自由に飛べるようになったし、また、空中で自由に止まったり動いたりをすることができるようになった。
番組の中で、イギリスの研究者は次のように述べていた。
「昆虫の飛行は、現代科学では一般的ではない型破りなメカニズムを使った、並外れたもの」
鳥とは全く違った飛翔メカニズムを獲得することによって、昆虫は「空」へと適応していく。