購入したワイヤレスイヤホンが壊れた話(3)
購入して一ヶ月で壊れたワイヤレスイヤホン。
故障部分が複雑で、そのイヤホンを自分で補修するのも難しい。
そうなると、残るのは、「別のイヤホンを買い直す」ということになるのだろう。だけど私はそこで少し考え方を変えることにした。
その新しく購入したイヤホンの前に使っていた旧イヤホンがあった。
このイヤホンも中華製の安いワイヤレスイヤホンだった。このイヤホンに関しては右側のイヤホンを誤ってアスファルトの上に落としてしまい、イヤホンのカバーが破損して二つに分離してしまっていた。
この旧イヤホンの方を補修することはできないか、と思ったのだ。
ただカバーが二つに分離しただけだったので、その分離したカバーを接着剤で付け直せばまだ使えるのではないのかと思った。
旧イヤホンはブルートゥースの接続が少し弱くて、家で電子レンジを使っていたりすると時々接続が切れたりしていたが、イヤホンとしていちばん重要な音質という点では特に不満はなかった。
私はさっそく、駅前の100円ショップに行く。
接着剤売り場に向かい、セメダイン製のゼリー状瞬間接着剤を購入して家に帰った。
押し入れの奥にしまっておいた旧イヤホンを取り出す。
カバーをティッシュで丁寧に清掃し、そして買ってきた接着剤を分離したカバーに塗りつけそれらを貼り付けた。
しばらく指で抑えて乾くのを待ち、一分ほどしてもう指を離しても大丈夫だろうと思って指を離すと、そのカバーは分離することなく元の通りにくっついていた。念の為、さらに一時間ほど接着部分を乾燥させる。
そして恐る恐るそのイヤホンを耳にはめてスマホとペアリングすると、以前のように全く問題なくそのイヤホンから音が流れ出てきた。
私はその音を聞いてほっと胸をなでおろした。
一ヶ月前に購入して、そして一ヶ月で壊れてしまったシャオミ製のワイヤレスイヤホン。価格も2500円と安価で金銭的にもそれほどダメージがあったわけでもなかった。だけど逆に考えると、安価だったからこそ作りがチープで故障しやすかったともいえるのかもしれない。いわゆる「安物買いの銭失い」という面もあったのだろう。
ただ、たとえ安価だとしても長く使えるものもある。
中華製の旧イヤホンも3000円程度の安価のものだった。
補修して使えるようになった。
まだまだ使える。
使えるものは、できるだけ長く使っていこう。