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或る人のFIRE日記  作者: 鷺岡 拳太郎
2025年05月
156/322

久しぶりに実家に行ってきた(5)


鳥取にあった父の実家の家は、昨年末にすでに処分している。




両親が鳥取に帰省したときは、今までは空き家になっていた父の実家で寝泊まりをしていたのだが、すでにその実家もなくなってしまっている。なので、今回の鳥取の帰省では鳥取駅前のビジネスホテルを借りて過ごしたという。二人で一泊1万2千円なので、一人当たり一泊6000円。そのホテルから親戚の法事に向かい、そしてその他の事務手続きも行っていた。




父の叔父にあたる人物が昨年亡くなっていて、彼は生涯独身で家族もいなかったので甥である父がその葬儀や一回忌の手配を行っていた。今回の帰省ではその一回忌の法事を執り行うということが一つのミッションだった。


行きの飛行機で鳥取空港に着陸できずに隣の米子空港に着陸するというトラブルがあったが、鳥取滞在中は予定していた仕事はすべてつつがなく終わらせることができたという。








しかしその帰り、再び、あるトラブルが発生した。




鳥取空港から羽田空港へ向かう飛行機に乗っていたのだが、今度は羽田空港の周りで局所的な集中豪雨のような状態になっていて、飛行機が着陸できなかったのだ。




しばらく羽田空港の周りを飛行機は旋回していた。




その間、機内アナウンスでは、羽田空港に着陸できない場合は埼玉の空港へ着陸すると流された。また場合によっては、鳥取空港に引き返すこともありうるとも流されたらしい。


そのアナウンスを聞いて、父は「もし鳥取に引き返すのなら、ホテルを再び予約しなければならない」とやきもきしていたという。




だけど結局30分ほど羽田空港近辺を飛行し、集中豪雨も弱まったとのことでなんとか羽田空港に着陸できた。








久しぶりに顔を出した横浜の実家で、父からその鳥取帰省の顛末を聞いていた。




行きと帰りの飛行機で発生した二つのトラブル。


本人たちにとっては大変なトラブルだったのだろうけど、それでもそのようなトラブルもある意味では人生のメリハリにはなる。




私のようにFIRE生活で毎日同じような日々を過ごしていると、そのような「メリハリ」が羨ましく思ったりもする。


やはり、人生は冒険なのだから、同じ日々をただ過ごしているだけではつまらない。たまには今まで行ったことがない場所に行ったり、今までしたことがないことをする。そのようなこともメリハリのある人生を生きるためには必要なのだろう。




父の話を聞きながら、そんなことを一人考えていた。


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