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或る人のFIRE日記  作者: 鷺岡 拳太郎
2025年05月
152/305

久しぶりに実家に行ってきた(1)


昨日は久しぶりに実家に行っていた。




実家に行ったと言っても、私が現在住んでいる場所から電車で1時間もかからない。FIRE生活に移行してからも、時々は実家に顔は出すようにしていた。








その日の朝、父からLINEのメッセージが送られてきた。




「今日はNISA口座を始めたいので、母さんみたいな口座開設を頼みたい」




昨年の初め、私は母からの頼みで、母の証券口座をSBI証券に作り、そして同時にNISA口座の開設の手続きや積立設定の手続きをしてあげていた。


その時は父はまだNISA口座を始めていなかったのだが、気が変わったらしい。母と同じように父にもSBI証券に口座を開設して、そしてNISA口座の開設もして欲しいという依頼だった。




今はネット証券であれば、ネットから簡単に口座開設の手続きをすることができる。母の口座開設の際も、すべて家からのネットを介した手続きだけで完了していた。








最寄り駅まで車で迎えに来てくれていたので、その車に乗って実家に向かう。


時間は昼時だったので、証券会社での口座開設手続きをする前に実家で昼食を食べた。




その昼食の場で、現在巷を賑わせているネット証券における詐欺についての話になった。




証券会社を騙ったメールが送られてきて、そこにIDやパスワードを入力してしまうとそのパスワードを盗まれてしまい、そのパスワードを使って証券口座に不正アクセスをされてしまう。そしてその口座で保有していた株式等を勝手に売買されてしまうのだ。


いわゆるフィッシング詐欺というやつだ。


その手のニュースが最近良く報道されている。




母もそのニュース自体は知っているようだったが、自分には関係のない話だと特に気にはしていなかった。








「怪しいメールにパスワードを入力していなければ大丈夫だと思うけど、ただ、定期的に自分の証券口座は確認したほうがいいよ。確認していないと、もし詐欺の被害に遭っていた場合にそれに気づくのが遅れてしまうから。毎日見る必要はないけど、一ヵ月に一回くらいは確認したほうがいい」




私は母にそのように話した。






母は自分でネットからその証券口座にアクセスするということはしていないようだった。




私の言葉で母は急に不安になったらしく、


「お願い。昼食を食べた後でいいから、ちょっと確認して」


と私に言った。


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