オンラインカジノの闇(3)
NHKで放映されたドキュメンタリー番組。
「オンラインカジノ “人間操作”の正体」
番組の中では、そのオンラインカジノのシステムを作った人物のインタビューもあった。
彼はオンラインカジノの会社を創業し、大きな利益を得た。
しかし多くの人間を「ギャンブル依存症」にしてしまい、その人たちの人生を破滅させてしまったことに罪の意識を感じ、現在はその会社からは離れ、オンラインカジノの危険についての啓蒙をしているという。
彼は、次のように述べる。
「非常に洗練されたアルゴリズムで、あなたを引きずり込んでいきます。
行動心理学者が開発に関わっています」
ギャンブル依存者を作り上げるためには3つのステップがあるという。
監視。
分類。
操作。
まず、ユーザをリアルタイムで監視し、ユーザに関する個人情報、行動履歴などあらゆる情報を集める。
そしてその情報を使って、ユーザーのプロファイリングを行う。
つまりユーザの仮想の人格をシステム内に作り上げる。
そのユーザは何を好み、どのような行動規範に従って行動しているのか。それを徹底的に把握する。
その上で、ユーザの分類を行う。
システム内に構築した「仮想の人格」の中で、「価値のある人物」を分類する。
その価値とは、そのユーザの依存のしやすさで決まる。つまり、嗜好、行動規範から、依存しやすいと思われる人物を特定し、分類するのだ。
あとは「ちょっとした刺激」を与えるだけ。
「ハッピーピル(幸せの薬)」を脳に与える。
例えば、ボーナスを与えたり、システムを操作してたまに大勝ちさせる。
勝ち負けはシステムで完全にコントロールされており、ユーザーに幸福感を感じさせるために「大勝ち」をうまく活用する。そしてユーザーはその大勝ちの快感を忘れられなくて、どんどんギャンブルに嵌まっていく。