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或る人のFIRE日記  作者: 鷺岡 拳太郎
2024年12月
14/306

FIRE生活に移行して一年が経ち、この一年間を振り返る(1)


もともと勤めていた企業Bを退職し、私がFIRE生活に移行したのは昨年末だった。




それから一年が経つ。


この一年間のFIRE生活は私にとってどのような意味を持っていたのか。会社を辞める前に考えていた理想の生活を本当に送れたのか。企業や国に束縛されずに自由に生きられる状態というのは、私にとって本当に理想の生活だったのか。そしてこの一年間で、私が人生において成し遂げたいと考えているいくつかの目標の達成に向かって、少しでも近づくことが出来たのか。




先月、父の実家のある鳥取に帰省した時に、自由な時間を使ってその一年間の振り返りを行っていた。








まず、生活習慣に関して。




やはり会社に束縛されない自由な時間で、本当に自分で自分を律することができるのか。そこは正直ちょっとした不安はあった。




会社という外部強制装置があれば、それこそ平日は朝7時過ぎに家を出て、一日中その会社の事業所で働き続けなければならない。今日は気分が乗らないから会社に行くのはやめよう、なんていうわがままは通用しない。


その会社という外部強制装置は、自分の生活習慣を規則正しくするためにはある意味では最適な装置なのかもしれない。




だけどその装置の最大の問題は、「仕事として何をするか、どこでするか、誰とするかを自分自身で全くコントロールできない」ということだった。私の望まない場所で私の望まない仕事を割り当てられたとしても、自分の心を押しつぶすようにしてもそれを仕事としてこなしていかなければならなかった。




私は、そのような働き方を本当に心の底から憎んでいた。




仕事として何をするか。


どこで働くか。


誰と働くか。




それを自分自身がコントロールできる状態を作りたかった。


だからこそ私は会社という枠組みから離れて、自分自身で生きる道、つまりFIREという道を目指した。








だけど、私は会社という枠組みで、その強制力の中で二十年間生き続けていたのだ




その強制力が無い状態で、どのように自分で自分を律して、そして私自身が目指したい目標に一歩ずつでも近づいていくか。


自分の意志だけに頼るのではうまくいくとは思えなかった。私は自分が本当に意思の弱い人間だという自覚は痛いほど持っていた。




だからこそ、「会社」以外の仕組みを自分自身で作り上げて、それを私だけの外部強制装置として前に進んでいく必要があると考えていた。


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