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或る人のFIRE日記  作者: 鷺岡 拳太郎
2025年03月
118/308

人生で一番暗かった夜(8)


朝起きると、私は保険会社の連絡先を調べた。




どうやらネットから事故連絡ができるようだった。


さっそくそのサイトで「事故に関するお問い合わせ」というページを開き、必要事項を入力していく。


その日は月曜日で当然朝から会社に出社する必要があった。


その出社までの短い時間を使って、それらの作業を行った。もう躊躇している暇なんて無かった。




入力欄に「事故の状況」という記入欄があった。


私はその欄に次のように入力する。








「風呂の水を出しっぱなしにしてしまい、風呂場からあふれ出た水で廊下が水浸しになってしまいました。また、それによって階下の部屋への水漏れが発生してしまいました」








一通り入力し終えると、私は「送信」ボタンを押した。








その時刻はまだ朝早い時刻だったので、不動産会社は当然営業時間になっていない。朝、家から不動産会社に電話をすることはできない。かといって、帰宅後に電話をしようとしても、帰宅時間は午後10時を過ぎた時間になってしまう。




保険会社に事故連絡をしている以上、もう後戻りはできないし、後戻りすることも考えていなかった。


だから不動産会社にも、できるだけ早くに連絡したかった。




私は、会社の中で仕事を途中で抜けて、その不動産会社に電話をかけようと思った。








朝、いつものように会社に出社する。




そして午前9時半頃、不動産会社が営業時間になったであろう時刻を見計らって私は居室を抜け出た。




居室で私用の電話をかけるわけにはいかなかった。


それに、その電話はできるだけ他の人に聞かれたくない。




私は、朝早い時間で、まだ人の姿がまばらな実験室に向かい、実験室から不動産会社に電話をかけることにした。


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