表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/83

第75話 九日、③

(行程)鵜殿


(原文)

今、今日ある人、所に似たる歌詠めり、

「千代経たる 松にはあれど いにしへの 声の寒さは 変わらざりけり」

また、ある人の詠める、

「君恋ひて 世をふる宿の 梅の花 昔の香にぞ なほにほひける」

といひつつぞ都の近づくを喜びつつ上る。


(舞夢訳)

(故事を想い)現在、この世に生きる人(紀貫之)が、この地にふさわしい歌を詠みました。


千代を経て来た松ではありますが、あの不遇な親王のお耳に届いた、松風の冷たい響きは、今この時でも、なお、変わらないのです。


また、(別の)ある人が、歌を詠みました。

不遇な親王を恋慕いながら、無慈悲なこの世で年月を重ねて来た、この渚の院の梅の花には、

あの(悲しい)時代と同じ香りがそのままに、今でもなお、漂っているのです。


などと、歌を詠み(様々な感慨にひたりながら)ようやく京の都が近づいて来たことを喜びながら、川を上ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ