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第49話 二十六日、②

(行程)日和佐から蒲生田御崎(あるいは鹿の首御崎)


(原文)

このあひだに、風のよければ、楫取いたく誇りて、船に帆上げなど喜ぶ。

その音を聞きて、わらわはも女もいつしかとし思へばにやあらむ、いたく喜ぶ。

このなかに淡路専女といふ人の詠める歌、

「追風の 吹きぬる時は ゆく船の 帆手ほてうちてこそ うれしかりけれ」

とぞ。ていけのことにつけて祈る。


※淡路専女

「専女」は老女。淡路出身の老女。


(舞夢訳)

(少女の願いが海神に聞き入れられたのか)風の向きが、航行に適したものに変わりました。

楫取は、実に自慢げな顏となり、船に帆上げなどをして、喜びます。

帆にあたる風の(力強い)音を耳にして、子供も女性も、(ようやく)京の都が近づくように感じたのか、本当に喜びあっています。

その中で、淡路出という老女が、歌を詠みました。


追い風が吹いて来て、帆が大きな音を立て、船は快調に進みます。

私たちも、うれしいので、手を叩いて喜んでいます。


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