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第45話 二十一日、③

(行程)室津から野根


(原文)

かく言ひつつ行くに、船君なる人、波を見て、

「国より始めて、『海賊報いせむ』と言ふなる事を思ふ上に、海のまた恐ろしければ、頭もみな白けぬ。七十路、八十路は海にあるものなりけり。


「わが髮の 雪と磯辺の 白波と いづれ勝れり 沖つ島守」

「 楫取、言へ」


(舞夢訳)

いろいろな話をしながら漕ぎ進めておりますと、船君(紀貫之)が、波を見て

「土佐の国を出発した当初は、『海賊が悪さをして来るだろう』と言われていたことを思い出した上に、海そのものが恐ろしいので、(その心労で)髪の毛も真っ白になってしまった」

「七十歳とか八十歳と老け込むのは、海にも、その理由があったのだ」


「私の髪の毛の雪のような白さと、磯辺の白波と、どちらが勝っているのかね 楫取に聞きたいのだが」


「おい、楫取、答えなさい」



実際、海賊も出没していたのかもしれない。

航海に慣れない貫之一行には、苦難の旅が続く。

貫之は、苛立ちまぎれに、船頭をからかっているが、答えが書かれていない。

船の上では、船頭に逆らうのは難しい。

貫之とて、軽く無視されたのかもしれない。

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