表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/83

第32話 十五日、

(滞在地)室津


(原文)

十五日、今日小豆粥煮ず。

口惜しく、なほ日の悪しければ、ゐざるほどにぞ、今日廿日あまり経ぬる。

いたづらに日を経れば、人々海を眺めつつぞある。

の童の言へる、

「立てばたつ ゐればまたゐる 吹く風と 波とは思ふ どちにやあるらむ」

いふ甲斐なきもののいへるにはいと似つかはし。


※小豆粥

 小豆粥あずきがゆとは、米と小豆を炊き込んだ粥。

 一年の邪気を洗うとされ、正月十五日に、宮中でもちがゆの節供が行われた。


(舞夢訳)

今日は十五日ですが、(宮中で行われていたような)小豆粥を煮ることは、(こんな田舎の船の中では)できません。

悔しくて仕方がないのですが、そのうえ、天気までよくないのです。

とにかく、ぐずぐずしていて、旅は進まず、出発当初から数えれば、すでに二十日以上も過ぎてしまいました。

(そのもどかしい気持ちは、皆同じなので)ただ、海を眺めてているだけなのです。

(例の)女の子が、次のように詠みました。


風が立てば、波も立ちます。

風が吹かなければ、波もそのままに、落ち着いています。

要するに、風は、仲の良いお友だちなのでは、と思うのです。


まあ、子供らしい歌ではあります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ