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いせかい!~人気最下位は現実世界に帰れない?神界で話題沸騰のJK5人組ほのぼのサバイバルリアリティーショー~  作者: 碧い月
はじまり!

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30/31

けっちゃく!(3)

(桃子が天高く掲げたエレキギターを頭目の脊髄目掛け振り下ろす!!)


(ミシリッ!!!鋭角なボディーの突端が分厚い毛皮に覆われた首筋にめり込み、骨の軋みが弦を震わせる)


(グギッ……………ゴギャ!!!)


(僅かばかりの時間をおいて、桃子の腕に何かが潰れ砕けた確かな手応えが伝わり、ビクンという弾けるような反応とドサリという音だけを残し、赤銅色の毛皮が土埃にまみれた)


「……………死んだ?」


(少女達は互いに目を見合わせ、ゆっくりと頷いた)


「ふっ、口ほどにもなかったわね」


「やった、勝ったんだ、私達!!」


「なっ、なによ、大げさな」


(ノノカが桃子に抱きつくと、桃子は照れくさそうにギターについた羊狼シープドッグの毛を払った)


「ふっ、初戦からドキドキハラハラの末の大勝利、番組史上最高視聴率はかたい」


「えへへっ、特別ボーナスとか貰えますかね?贅沢は言いませんけど、選べるならゴディバコラボのどらもっちか、チョコクレープがいいです」


「何言ってるのうるる、まだ敵の残党がうろついてるかもしれないわ、油断大敵よ!!」


「まぁまぁ、桃子ちゃん、少なくとも目の前の敵は倒したんだし、少しくらい調子に乗ってもバチは当たらないよ。でも、本当に勝てたんだね、こんな大きい狼の群れに。足も手も少し痺れてるけど、いまいち実感わかないな………そうだ、5人で戦って初めて勝ったんだし、記念に勝利のポーズとろうよ!!番組的にもそういうの必要でしょ、きっと!!」


「はぁっ!?なんで、そんな子どもっぽい事しないといけないのよ!!勝者はクールにきめる、それが鉄則でしょ!!」


「番組を象徴するシーンは必要。ショートで味が無くなるまで擦られるくらいで、ちょうどいい」


「でも、ちょっと恥ずかしいのはわかるかも………忘れてましたけど、私達って見られてるんですよね」


(あー、口を挟んで申し訳ないけど、ボクからも是非お願いしたいな。サムネの素材が足りなくてね)


「よしっ、じゃあ、爽やかにジャンプしながら空中でハイタッチでいこっか!!ほらっ、アニメとかでも青空をバックにジャンプとかしてるオープニング多いし」


「いいですね、それ、やりましょう!!」


「難易度高くない!?それにイメージは分かるけど、初回から思いっきり薄暗い森の中じゃない!!」


「ふっ、私が一番高く舞う」


「えっ、あっ、断れない流れですよね………一人地面に這ってる未来しか見えないですけど、頑張ります」


(こほんっ………では、準備はいいかい?)


(異世界における始めての勝利の喜びを噛みしめる少女達。これから待ち受ける過酷な運命を前にしても、彼女達の表情に悲壮感はなく、その瞳は常に未来を見据えている)


(大いなる神々に導かれし5人の少女達の冒険が、いま幕を開けた!!……………はい、跳んで!!!!)


「いくよ、せ~のっ、ジャンプ!!!!!!!」


 このみが両脇のユウとノノカと手を繋ぐと、自然と5人は輪になり、思い切り地面を蹴り上げた。5人の足が同時に大地を離れ、フワリと宙に浮く。

 初めての世界、初めての戦闘、初めての勝利。

 この異世界においては大海原に水滴を落とした程度の小さな変化に過ぎないが、彼女達にとっては途方もない大きな一歩だった。

 

(ミッションクリア:初勝利)


(クリア報酬による経験値獲得、レベルアップ2→5)


(クリアポイント獲得:+50、累計55ポイント)


(実績解除:『スキル使用』を獲得)


(実績解除:称号『羊狼殺シープドッグスレイヤー』を獲得)

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