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いせかい!~人気最下位は現実世界に帰れない?神界で話題沸騰のJK5人組ほのぼのサバイバルリアリティーショー~  作者: 碧い月
はじまり!

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はつせんとう!(2)

「身体が軽い。それに思いっきり殴ったのに拳に痛みもない。これならいける!!」


(このみは自らの拳に語りかけるように呟くと、すぐさま敵を睨みつけ拳を強く握りしめた)


「ちょっとちょっと、聞きましたか、うるるさん。いまの言葉は、思いっきり他人を殴った経験のある人間でないと、なかなか出てこないですよ」


「えへへっ、あの拳で何人もの不良を血の海に沈めてきたって本当だったんですね、流石このみパイセンです」


「もう、人が真剣にやってるんだから茶化さない!!でも、相手もこっちを警戒してるし、一気にかかってこないなら何とかなりそうかも。私が引き付けてるうちに皆んなのスキルでパパっと倒しちゃって。なんかあるんでしょ、バーンってやつ」


(このみは構えを取り、フェイントにより敵に圧力をかけ時間を稼ぐ。敏捷性と高い耐久性、そして徒手空拳であるがゆえに小回りが利く『格闘家』というクラスの性質をよく理解した立ち回り)


(下界において『不良殺ヤンキースレイヤー』と畏怖されたこのみの、経験に裏打ちされた戦闘技術が異世界の獣を圧倒しているというのだろうか)


「このみ先輩、そんな渾名があったんですか!?」


「ないから、アールピーが適当に言ってるだけだから!!それより早くっ!!そろそろ混乱が収まって相手に連携取られちゃう!!」


「ふっ、どうやら私の出番。このみにばかりカッコつけさせるわけにはいかない」


(このみの後方に陣取る少女達の中からユウが一歩前に歩み出る。その立ち振る舞いは落ち着きに満ち、自らの職業クラスとスキルへの絶対の信頼感を窺わせる)


「脳裏に浮かぶ、私の『スキル』。それは敵を切り裂き、蹴散らし、蹂躙する最強の『スキル』。我を畏れよ、我を称えよ、我に跪け………」


「あっ、ユウ先輩なんか変なテンションになってますね」


「なんか凄い技が出そう………だよね、多分」


(敵味方含め全ての視線がユウに吸い寄せられる。その衆目の監視を嘲笑うがごとく、ユウは胸ポケットから何かを取り出す。指先で摘まむことが出来るその小さなアイテムは賽子さいころ


「サイコロ!?いったいどこから??」


(………ちなみにクラスに応じた武器や防具、アイテムは街での購入や敵からのドロップ、冒険の報酬などにより手に入れる必要があるが、番組のテンポが悪くなるため初期装備としてクラス付与と共にアイテムボックスに収納してあるから、適宜スキルで具現化することをオススメするよ)


「今のはアドバイスですね、ありがとうございます、アールピーさん」


「えっと………続けていい?」


(あっ、すまない、続けてくれ。………おほんっ!!ユウはダイスを親指の爪の上に乗せると、コイントスをするように中空に弾き、地面に転がした)


「スキル『六通りの結末ダイスロール』!!」


(ほのかに湿った大地に落とされたサイコロは3の目を示している)


(ユウの職業クラスは『ギャンブラー』)


(不確実な未来にその身を捧げ、運命の踊り子として自らの破滅すら賭けの種とする、生死の狭間でうたたねをする狂人。戦いの帰趨を、持って生まれた天運とわずかばかりの細工で手繰り寄せる、ハイリスクハイリターンなクラスである)


(ユウが使ったスキルはギャンブラーというクラスを象徴する能力。『六通りの結末ダイスロール』。ダイスの出目により発現する効果が異なるランダム性の高いスキル。必ずしも望んだ効果が得られない反面、その威力は総じて高く、一撃で戦いの趨勢を変え得る力を有している)


(そして、3という出目に割り振られた効果は………)


「見てっ、うるるちゃん、ユウ先輩の周りにトランプがっ!!」


(このみの言葉の通り、ユウの周りに52枚のトランプが虚空から生まれる)


「切り裂け」


(ユウが短くそう言い放つと、トランプは矢となり弾丸となり、眼前の獣に向け射出された)

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