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いせかい!~人気最下位は現実世界に帰れない?神界で話題沸騰のJK5人組ほのぼのサバイバルリアリティーショー~  作者: 碧い月
はじまり!

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なかま!(3)

「なによ、部活に入って友達水増しは卑怯よ、無法よ!!私のパパだって、会社で重役を務めてた時は友人が沢山いるからって毎週ゴルフに行ってたのに、一線を退いたら毎週家にいるんだから。一緒にいなきゃいけない空間で流れで出来た友達なんてノーカンよ、ノーカン!!友達ってのは、何の繋がりがなくなっても夜になったらお互い一日にあったことを報告しあって、たまたま帰り道で会ったらそのままお泊り会とかしちゃって、誕生日になったらサプライズでディズニー貸切っちゃうような、そんな間柄でしょ!!部活フィルターがなければ疎遠になるような関係、友達とは認められないわ!!」


「………おもっ」


「あははっ、その基準だと私にもユウ以外友達いないことになっちゃうかな」


「えへへっ、ライン交換したら友達でいいですよね、それだと3対0でワンサイドゲームです」


 うるるはカバンからスマホを取り出し、自慢げにライン画面のスクショを見せつける。


「ライン交換なんてほぼS〇Xでしょ!!私に誰にでも体を許すような人間になれって言うの!?」


「いきなり何言い出すの、吉田さん!?」


 自称なぎさは膝から崩れ落ち、地面に両手をつく。


「私だって頑張ったのよ、休み時間タイトルが見えるように本読んだり、YouTubeで十分なのにわざわざCD買って机の上に置いてみたり、ギターできるってアピールするため消しゴム貸してって言われたときわざとピック渡してみたり………これ以上どうすれば良いって言うのよ……………」


「うん、まずは本名なのるところからかな」


 このみが真顔でツッコミを入れると、ノノカがうなだれる自称なぎさの前に歩みでて、スカートを抑えながらしゃがみ込む。


「なによ、安っぽい同情はいらないわ、ノノカにとって私はたくさんいる友達の一人なんでしょ!?」


 手を払い顔を背ける自称なぎさに向かい、ノノカはもう一度手を差し伸べた。


「ゴメンね、私一緒にいたのに、吉田さんのこと何も知らなくて。でも、ひとつだけ分かることがあるの」


「………なにが分かるっていうのよ」


「吉田さんが私と同じで恥ずかしがり屋で、私と違ってすごく優しくて強いってこと。私って臆病だし、何も出来ないから、吉田さんと同じ立場だったらきっと怖くて私たちのことを見捨てて逃げちゃってたと思うの。だから、すごくカッコいいし、憧れる。今度は嘘じゃないよ。だから………私と友達になってくれると嬉しい」


「……………桃子、桃子って呼んでいいわ」


 桃子はノノカの手を握り、引き寄せられるように立ち上がった。


「くそチョロ。ちょっとチョロインすぎる。番組的にもう少しドラマが欲しいところ、リテイクで」


「茶化さないの、ユウ!!………桃子ちゃん、もし良かったら私達とも友達になってくれるかな。会ってばっかりだし、お互いのこと全然わからないままそんなこと言われても困ると思うけど、同じ異世界に転生したのも何かの縁だと思うし。ははっ、転生が縁で友達になったとか、将来出会いが説明しづらいなぁ。でも、そういうのも悪くないよね。一緒に帰ろう、元の世界に」


 桃子はこのみとは反対方向を向きながら、頷いた。


「うるる、これで同点、私は負けてないわよっ!!」


「あっ、まだ3対2で勝ってます」


「うるるの言う通り。友達になるなら、払うもの払ってもらわないと」


「ユウ、この流れでそういう事いいだす!?」


「私はちゃんと毎月マック奢ってるので、友達です、えへへっ」


「ユウ先輩たまにうるるちゃんと二人で帰ってると思ったら、後輩にたかってたんですか!?」


「くっ、友情のサブスクとはやるじゃない!!……………いま手持ちが少ないからとりあえず1梅子でいいかしら」


「いや、桃子ちゃん、それ払っちゃダメな奴だからね!?ユウもたかるなら私だけにしなさい!!」


「………………あの、ボクそろそろ編集の仕事に戻りたいから帰っていいかな」


 少女たちの輪から外れその様子を空しそうに眺めるアールピーの心からの叫びは、少女たちの歓喜の声に搔き消され、異世界の風に溶けていった。

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