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フキュウハでのひととき

空中都市フキュウハ。

世界で唯一文明が崩壊せずに残り続けた都市。

その技術はすさまじく、文明一つを滅ぼすことも可能だという。


「見たことない壁の建物が。凄い高層まで建ってます」

「コンクリートに、それにペイントされた壁だね。コンクリートは耐久性に優れているからこんなに大きく出来るんだよ」

「んじゃ自宅へ行くぞ。ワープ、私んち」


ヒュンッ。


「え、あれ!? テレポートした訳でもないのに!?」

「技術でやってるのよ。ねえクロエ、旦那には申し訳ないんだけど胸で抱いてくれない? 世界樹の頂上に達してから補給してないから疲れちゃってて」

「へええ、ギジュツって凄いですね……。勿論大丈夫ですよ。おっぱいでごろ寝してください。もうソフィアちゃんだけのものじゃないですけど」

「旦那が揉むのかーくそーだんななんてきえちまえー」


顔を真っ赤にしながらも否定しないクロエ。こっちが赤くなってしまう。


「しかし大きいですね、パスティア王国の二倍くらいは大きいです」

「フキュウハは職人が暇してるからね、広く作るし装飾が凝ってるんだよ」


中に入ると入り口から凄い装飾が出迎えた。


「お邪魔します、凄い……」

「私は五百万年生きてるからね、自然と揃うのさ。んじゃお茶でも出すかね」


私達二人には紅茶が出された


「私は番茶、ソフィアには蜂蜜紅茶、フィーはミルク、あんたらは普通の紅茶だ。さすがにここには特になにも無いよ」


飲んで談話をする。のどかな時間。だったが。


「母上、ははうえ、このおちゃ、なにかはいってません」

「健康茶」

「ただのじゃないですよね」

「賢者にも通用する元気になるお茶」

「え、えど、わ、わたしもうがまんが」


「うおおおおおおおお俺の部屋に行きます!浴室はありますから!!!!!!!」


三日後


「クロエ……」


胸をもてあそぶ。

クロエは腕を払って、


「どれだけ元気なんですか。私何回気絶したと思ってるんです。中央世界樹で鍛えてなかったら死んでましたよ」

「ごめん、愛しくて愛しくてつい」

「やりたくてやりたくてつい、の言い間違いじゃないでしょうね」


そんなことはといいつつ、クロエがキスを求めてくる。


「ん……、今は種族が違うので妊娠しませんので。特に私はまだ繁殖期に入ってません」

「ちゅぷっ、ぱちゅっ。別にいいですよ、身ごもっても」

「子どもがかわいそうです。いずれ死んでしまう不老族では、ね」


クロエがだんだんと興奮し始め、もう何度目かわからない愛瀬が始まった。


私達が自室から降りてきたのは三日目の晩だった。


みんなから相性バッチリだなって言われる。


長老に会いに行く。長老は一億年、いや、星が生まれた時から生きている凄い人だ。


長老の姿は今でも二十代前半の鬼の姿で、はつらつとしていた。


「おう! お前らが三日三晩しまくったカップルか!」

「知ってるんですか!?」

「そりゃ俺の耳には全ての音が聞こえてくるってもんよ! 婚姻おめでとうな! ドリアードちゃんから話は聞いている。ちょっと試させて貰って良いか?」


といってクロエに心臓を見せてくれと頼み、心臓にとある入れ物を差し込む。それは痛みもなく自然とはいっていく。


「うん、寿命が延びたな。これなら大丈夫だ。夫婦になれないハードルはもう無いぞ」


「ありがとうございます。私とエド様で最高の夫婦になります!」


「婚約式楽しみにしてるぞ!」


婚約式の準備が始まる

不老族といっても1万二万年でなくなる方が多い。婚姻式は一世一代の大仕事なのだ。


事前に服を合わせる。私はローブの上から黒い和の服。フキュウハは一度も滅んでおらず、歴代の文明を保存している。和の服も存在している。今回はローブが無いと私が暴走してしまうためにこのような形になった。グリシャ様式で婚約式に挑む人だっている。


クロエは鮮やかな虹色の着物。裾は後ろへ長く取られている。エンゲレスント式との融合かな。頭は今はなにもつけていないが、当日は白いヴェールをつけるそうだ。


誰を呼ぶかも決めた。西の世界樹が依り代を出せるということなので呼んだ。ドリアードちゃんは勿論。東の世界樹は面識がないので見送り。

後はパスティア王国の妖精女王、アガトー帝国のソルナリ・アレイシア辺境伯爵と新皇帝。ブルンツ王国の王と第三王子ゼイブリット。母国から第一王子グラ第二王子ソルナンと第二王女ルーンそして第三王女ミコト。両親は首をはねられたらしく呼ぶに呼べない。クロエは人間離れしてきているからショックは受けたが、崩れ落ちるほどではなかった。逃げた時点でわかってたかもね。


よし、後は準備を進めるだけだ。楽しみだな。

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