花岡流暗殺拳 Ⅵ
俺は離れの子どもたちが寝たのを確認し、自分に用意された部屋に戻る。
ノックがあり、戸が開いた。
「石神くん」
浴衣の栞がいた。
俺は敷かれた布団の上で胡坐をかく。
栞は無言で俺に抱きつき、唇を重ねてきた。
「あのね」
「うん」
「この部屋が一番遠いの」
「どこから?」
「両親たちと子どもたち」
「ああ」
なるほど。最初からそのおつもりでしたか。
「音も漏れにくいの」
「そうですか」
「ねぇ」
「はい」
「さっきから、盛り上がってますけど」
「はい」
栞を見た瞬間からそうだ。
もう、痛いほどに充血している。
「舐めてもいい?」
「どうぞ」
俺は布団に倒され、裾をはだけさせられて、栞の口を味わう。
栞の袖から手を入れ、巨大な肉塊を優しく掴んだ。
「あ」
俺は思わず、栞の口へ放った。
栞は口をすぼめて、最後まで吸い取ろうとする。
「石神くんの味……」
俺は栞を押し倒す。
明け方まで、栞を貪った。
栞は気絶して眠っている。
俺はまだ気分が高まり、眠れない。
あの高麗人参、はんぱじゃねぇ。
布団はぐっしょりと濡れている。
栞が大量に噴出したためだ。
「六花もすごかったけどなぁ」
俺は押入れから布団を出し、栞を移した。
栞の身体に触れたため、また股間が持ち上がってくる。
寝ている栞にそっと挿入した。
栞が小さく声を上げ、しばらくすると目を覚ました。
「石神くん、また」
「すいません、我慢できずに」
夕べ俺が打ち込んだ大量のものが、栞の股間から溢れてきた。
また栞が気をやった。
「あっ、すごい、また!」
俺は栞の中に放ち、栞は痙攣した。
枕元に置かれた水をコップに入れ、飲み干す。
そして鞄からピルを取り出し、コップの水で、栞に飲ませる。
「石神くんの赤ちゃんが欲しいのに」
文句を言いつつ、栞はピルを飲み込んだ。
「まだ早いですよ」
俺は栞を寝かせ、部屋を出た。
栞を見ていると、際限なくやりそうだったからだ。
庭に出ると、じじぃが日本刀を振っていた。
なんだよ、俺の小刀って意味ねぇじゃねぇか!
「おう、楽しんだようじゃねぇか!」
「それが朝の挨拶か!」
じじぃは素振りを終え、俺たちは縁側に並んで座る。
「栞はいい女だろう?」
「黙れ、エロじじぃ!」
「俺の血を受け継いでるからなぁ」
「萎えることを言うな!」
庭には日が差し込み、美しい庭園が輝いてくる。
「なあ、結婚しろとは言わん」
「……」
「俺は外に30人以上の子どもがいる」
「エロじじぃ」
「もっとも、うちの流派はほとんど知らん。栞には全部叩き込んであるがな」
「全国に散らばって、みんなそこそこやっておるわい」
「じゃから、お前にも栞と籍を、などとは言わん」
「花岡家の跡取りは一人なのか?」
「いや、栞には弟がおる。あいつはまた化け物じゃぞー!」
じじぃは高らかに笑った。
「今は海外にいるけどな」
「どこにいるんだよ」
「フランス外人部隊じゃ」
「!」
兄弟がいることも初めて聞いた。
まあ、家のこと自体が、あまり外では話さないことになっているのだろう。
「ああ、お前の子どもたちも、ちょっと面白いな」
「絶対に手を出すなよ!」
「分かっとる。でもあの長女な、あれは相当才能があるぞ」
「それとあの双子なぁ。変わった力があるのぅ」
やはり油断がならねぇじじぃだ。
「皇紀はどうだ?」
「ああ、普通じゃの」
がんばれ、皇紀。
「そろそろ朝飯じゃ。うちは早いからの」
そう聞いて、俺は離れに子どもたちを起こしに行った。
夕べ早く寝たので、みんな起きている。
朝食ができるから着替えるように伝え、俺は栞を起こしに行く。
もうやらないぞ。




