死神の伝言
「おっは〜〜!」
穂乃香は、いつも一番に
美歩里に話しかける
「おは…」
?
美歩里の元気がない
いつもは笑って返してくれるのに…
「どうしたのよ、元気ないじゃん」
「…ちょっとね…」
休み時間
美歩里は廊下へ出て行った
穂乃香はそれを見て、
追いかけた
朝の美歩里の反応、
何か気になる…
「美歩…「…でさ…
美歩里が誰かと話してる
それは、同じクラスの女の子のようだ
(美歩里が、あたしと話さないなんて…)
いつも休み時間
二人は一緒にいた
そのくらい仲が良かった
(なのに…)
(何か理由があるんだよね…)
美歩里が誰かと話している
穂乃香は隠れて、二人の会話を聞いた
「…でさ、効いたよ効果あり!」
美歩里がうれしそうに言う
穂乃香の胸が、ズキッと痛む
「あんたに教えてもらった、死神のサイト」
「!?」
美歩里が穂乃香に教えてくれたサイトだ
「あいつに話したら、信じてるっぽい!
効果絶大だよ〜!」
(あいつって…)
女の子が話す
そのあと、美歩里が話した
「そうそう、穂乃香ったら
こんなウソを信じるなんて、
ただのバカじゃん」
(嘘だ…)
(美歩里が、そんなこと言うはず…)
「はっきり言って、あたし、
あいつのこと、好きじゃないんだよね〜」
(ひどい…)
穂乃香の目から、涙が落ちる
悲しみの涙
それと同時に
怒りに狂った涙…
『オイデ…』
(!?)
穂乃香はあたりを見回した
誰もいない
いるのは3人だけ
声が違う…
『オイデヨ…』
「誰…」
小声で穂乃香が言う
『死神の世界へ…』
「あんた…
死神!?」