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それでも生きている

「早くコピーとってこい!」

怒声とともに、目の前が突然真っ白くなった。


どうやら、俺は上司に顔を殴られたらしい。


「は、はい、、」

ふらつく体でコピー機に俺は向かう。

が、これは正解ではないらしい。

俺は再度殴られた。それも灰皿で頭をだ。


「コピー代が勿体ないだろ、コンビニまで行ってお前の金でコピーしてこい。

1000部な!」


なんてこった。今月も赤字だ。


今は夜中の3時だ。

だが、タイムカード上は俺はここにいないことになっている。

そう、9時出社の17時で退勤しているのである。

そのうえ、朝も7時から出勤しているはずなのに、、、


頭から血を、口からはよだれを垂らしながら、ふらふら街を歩く。


「今日も疲れたな・・・」

朝は、経理の女の子に頭からお茶をかけられた。

何もしていないのに、だ。


「おなかもすいたな・・・」

昼は、同期にコンビニ弁当を踏みつぶされた。

存在が気に入らない、らしい。


「眠たいな・・・」

そりゃそうだ。平均2時間で生きていけるはずがない。

このサイクルがもう1年続いている。土日も無い。


「うわっ!」「きも!」すれ違う人みんなが同じ事を言う。

白目になり、よだれをたらし、青白い顔にボロボロのスーツ。


まぁ、気持ち悪く見えるだろう。当然か。


やっと、コンビニについた。

とりあえず、1万円をコピー機に入れ

資料のコピーをはじめた。

「あ」や「い」など、1文字しか書いていない紙が全部で100ページある。


スキャンしていることがわかるように、白い光が左に右に流れる。

その光がだんだん大きくなり、何もみえなくなり、

そして何も考えられなくなり・・・


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