寒中偶成
小院庭空百草萎
老松蕭索映書幃
雪埋村路無人訪
案句独吾呵硯池
七言絶句、仄起式。上平声四支韻、萎、幃、池。
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小院 庭 空にして百草 萎ゆ
老松は蕭索として書幃に映ず
雪は村路を埋め人の訪ふ無く
句を案じ独り吾 硯池を呵す
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小さな私の家の庭の多くの草花もすでに枯れてしまい、老いた松の木の寂しげな影が書斎のカーテンに映っています。
降り積もった雪が村の路を埋めてしまい、今日は私の家を訪れる人もありません。
寒い書斎の内で一人、私は詩でも作ろうと思い立ち詩の草稿を書く紙と硯を取り出しました。
しかし、凍えた硯では墨をよく磨る事ができません。そこで私はどのような詩にしようか等と考えつつ、ちょうど白い吐息で手を温めるように硯を温めるのです。
まだ漢詩は作りはじめて一年と経っていないので、もっと良い詩を作れるよう勉強中です。
去年の10月半ば頃から漢詩を作ろうとしても中々うまく作れないという状態になってしまい、やっと作れたのがこの詩です。
読んで下さりありがとうございました。