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04-Ⅱ

久々の投稿です。

どうぞ。

 師匠だけ二度目の食事をしている中、私は師匠の正面に座り眺めていた。

「もぐもく······んっ、それでミリア、製作は順調か?」

[いえ······完成度としては六割というところです。外装パーツは完成しているんですが、内部の魔法陣を刻む必要のあるパーツがほとんど完成してないので]


 マイクロ単位の精密作業など、前世では機械でないと不可能に近かった。それを覆す職人の技というものもあるが、私の技など所詮は見習いだ。まぐれで出来ることはあっても、狙って成すにはまだまだ経験が足りない。


「まぁ、以前作らせた知り合いにも、二度とこんなもの作るかと愚痴られたからな。半月は会ってもらえなかったし」

 うん、当然の反応だと思うよ?

 細かい作業とかは化学実験でもすることがあったのと、意地で私はやっている。それに銃やレールガンなどの近代兵器に対するロマンとでも言うべきそれがあって継続出来ているわけで、それがなければやりたくないのが本音だ。


「そいつももう逝ってしまったと聞くしな。こんな時ばかりは長命種なのが怨めしいよ」

 苦笑しながら師匠は言う。


 純血のエルフは千年近く生きるとも言うし、人間に関わる師匠はその分別れも多く経験しているのかもしれない。クォーターの私でも人間の倍近くの寿命があるらしいし、私もいつかそんな経験をするのだろうか。

 師匠よりは確実に先に死ぬわけだ、私は。


「ま、これも森を出たエルフの宿命というやつさ」

 自業自得と言いたいんだろうか。笑いながら食事を続ける師匠。

「私自身が選んだんだ。過去を振り返ることもある。それを懐かしんだり、悔やむこともある。けど、前に進むことだけは止めない、止めてはならないんだ」


 確かにそうだ。止まってしまえば、それは生きているとは言えない。私だって、少しずつではあるが進んでいるのだから。

 でも、せっかくいいこと言ってるんだから、口元に付いたソースは拭ってから言ってほしかった。


[師匠、今日の授業はどうしますか?]

「そうだなぁ。魔法の訓練にするか」

[魔法ですか]

「あぁ。そろそろ中級の魔法を教えていこうかと思う」

 魔法。ファンタジーの代名詞と言っても過言ではない。

 今までは魔力操作や下級が主だった。放電や(アロー)系の魔法ぐらいしか習っていないのだ。ある程度体系化されるものの、一流とされる魔法使いはオリジナルの魔法を作り、行使するのが魔法使いとしての常識らしい。

 そのオリジナルの魔法は、家族や弟子などに引き継がれていくらしい。


 魔法には基本属性として火、水、土、風、聖、混沌の六つ。そしてそれらに分類されない特殊属性があり、氷、雷、回復、空間などが確認されている。他にも、まだ誰も知らない属性があるのではないかとも言われている。

 精霊についても各属性に存在する。基本属性の精霊なら火の精霊、といった風に言う。ただし聖と混沌は光と闇になるが。また、基本属性ではあるが通常とは異なる進化を遂げたり、特殊属性の精霊は特殊精霊と呼ばれている。


[ところで、中級ってどんな魔法があるんですか?]

「ランス系が有名だな。あとは小隊規模の範囲魔法、防御・補助系ってところだ。もっとも、これもあくまで目安だ。魔力バカなら小隊規模の魔法でも大隊を吹っ飛ばすことも出来るからな」

 実体験なんですね分かります。師匠ならやりかねないもの。


「一応訂正しておくが、私じゃないからな? 私が吹っ飛ばしたのは師団だ」

 もっと酷かった。あれ? 師団って千人規模じゃなかったっけ?

「と、いっても風でちょいと転ばせただけだけどな」

 いや、戦争だとそんな小さな隙が致命的な隙になるんだって。

 それに人間、転んだだけでも打ち所が悪ければ死ぬし。


「ご馳走さま。とりあえず裏の広場に出ようか」

[洗い物だけでも先にさせて下さい]

「あ、そうだな。先に行って待ってるよ」

 洗い物をして、自室から杖を持ち出して家の裏にある空き地に向かう。


 杖は師匠の御下がりだ。先端に水晶が嵌め込まれた木製で、長さは50cmほど。

 魔法使いは近接戦闘が苦手だと思われがちだが、実際はそうではない。私のように短杖を選んだのなら、剣などの武器を携帯し、長杖ならそれを用いた杖術を修めるのが一般的である。でなければ魔法使いなど接近されればお終いだからだ。


 私は一応、サブウェポンとして短剣を選んではいるが、魔導銃(仮称)が完成すればそれを利用したCQCもどきを鍛えようと思っている。

 正確には、CQCを見たことも経験したこともないので『自称CQCの戦闘術もどき』といったいかにも中途半端なものである。


 何が言いたいかと言うと、ようするに近接戦闘の出来ない魔法使いは三流だということだ。

 私はまだ三流にすらなれていない見習いだ。だから、頑張って修練を重ねなければならないのだ。


 杖を軽く握り直しながら、師匠の待つ裏の空き地に向かった。

最近、Fate/GOのガチャ運がよすぎて恐い······。

無課金でオリオン、アルトリア、ジャンヌ、玉藻······ 

再臨素材がw足りないwww

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