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少しアレな表現があります。

 ある日、気が付いたら異世界にいた。いや、最初は異世界だとは気付かなかった。何故なら、私は薄暗い空間で監禁されていたからだ。

 元は男だったのだが、なんの因果か、女の子に憑依する形になっていた。気が付い時にはかなり衰弱しており、這ってかろうじて移動出来る程度だった。

 監禁していたのは盗賊だった。しかも『隷属の首輪』というアイテムのせいで逆らうことも出来ない。


 当時の私の扱いと言えば······簡単に言うと、性奴隷である。毎日続く拷問のような日々に、私の男としての精神は砕け散った。今は記憶は有るがそれに思う所はない。精々、この世界ではあまり発達していない科学知識を参照する程度だ。

 前世(便宜上、ここではそう言っておく)では大学生で、化学を専攻していたみたいだから知識だけは豊富だった。


 ある日、突然世界が開けた。盗賊達を皆殺しにし、私を救い出してくれた存在がいた。それが、今の私の主、魔女ヘレーネ・ミッズカルド。私に魔法を教えてくれている師匠でもある。

 ただ、失ったものもある。声と味覚と表情だ。

 そして極度の男性恐怖症。視界に入るだけで体が震え、触れられると嘔吐、失禁なんかが起こる。だから外出なんて出来ないし、しようとも思わない。


 だから私は、普段は家事をしながら、師匠に魔法について教えてもらっている。と、いっても錬金術や調薬なんかがメインだ。

 私は魔力がそこまで多くはないらしい。もっとも、師匠が魔力バカなだけで魔法使いとしての平均値くらいはあるとか。

 魔法適性は雷、聖、空間。あとかすり傷を治せる程度の治癒魔法。錬金術の半分くらいの割合で教わっている。


 正直、異世界ヒャッハーとかする気がない。だってさ、男が恐いもの。今度抱かれるぐらいなら舌を噛みきってやろうかと思うくらいには、男が嫌いだ。


 さて、話は変わるがこの世界には人間以外にも種族がいる。師匠はエルフだ。ちなみに、私はクォーターエルフらしい。耳は長くない。その代わり、エルフとしての整った顔立ちをしている。こりゃ盗賊達も拐って腰振りたくなるわけだ。

 ヤバイ。思い出したら吐き気がしてきた。今日はこれくらいにしておこう。


 ではさようなら。


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