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プロローグ


「…ゲッ。やっばい、もうこんな時間………ッ!」


「あせるなあせるな。アイツのコトだし、今頃コーヒーでも飲んでお前のことなんか忘れてるよ」


「るっさああああああああああい!んなわけあるか!ふざけたこと言わないで!」


…むせるぐらいの暑さのなか。


…少年と少女が走っていた。


「…うわぁんっ、もう9時…!もうだめっ…」


「あれっ、何時に着いてればいいんだっけ」


「8時半よ!」


「…バカか…」


この少年と少女には、約束があった。


大事な大事な、約束があった。


「先生の家までどれくらい?!」


「あと1キロぐらい!」


「…走るぞオラーーーァアア!」


その約束とは、


…有名な画家のアシスタントだった。





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