暴走
デススパイダーの糸玉を10個集め、今は上の界層に向かっていた。
「ファ〜あ…」
欠伸が漏れる…
昨日はごちゃごちゃ考えて寝るのが遅くなってしまった。
脳筋がする事ではなかったか。
どんな状況になったとしても、結局はその中で自分がどうするか?だ。
実際そうしてきた気がするし、これからもそうすればいい…
定まった視線を目的の界層に向ける。
ここは7界層。
オーク狩りジャイ!
今日デススパイダーの居る界層に行く前に里眼で確認したけど、3層に居るポイズンスパイダーはゴブリンと気力量が変わらなかった。
そして、5層のボス!
いませんでした。
狩られちゃったんだね多分。
だからオークっと…いたな。
3体か…
上からの気配を消しての奇襲…
オークの上空の時点で両腕から魔気力体を伸ばし、魔力、気力が集まる部分を掴む。
着地した頃には1体だけになっていた。
こちらに気づいた1体に魔気力体を伸ばして奪う。
そして何も残さずに消えていった。
1体、消費50!吸収50!でけー!
3体で150!デカすぎ!
ハッハッハ!いいぞ!オークよ!
肉も残さず消えるが良い!
その後は回復をしつつ駆け回り、オークを狩った。
正面から突っ込んでも問題はない!
ヒャッハーとはこんな気分なんだろうか?
悪くないな…
ヨシ!コイツで大台に乗るぞ!
1000を超える!
魔気力体を戻した瞬間だった。
?!な?
「ぐっ!ゔぁっ!な!」
体の中を魔力、気力が駆け巡る…
意識に従う事なく、お互いに反発する様に…
まるで自分の力ではないものが突然体の中に現れたようだった。
それは…ただただ気持ち悪かった。
ぐっ、ぬわっ…
こ、これ、どうすれば…
にぐぐにぐ…
ふぬ、にわわわわー!
あーーーー!
なかなかの惨状…
地面を抉るほどの力の奔流を撒き散らし、気づいたら倒れていた。
意識はしっかりあるものの、呼吸は荒い。
ハァハァハァハァ。
なんだあれ…今は落ち着いたけど…
ハァハァハァ。
やばー。
分からなすぎて…パ、パニクった。
全然言う事聞かなかったぞ?
魔力、気力の量が1000に到達したからだとは思うけど…
まさか、毎回これか?しかもレベルアップしてないし…
レベルアップはそんな簡単ではないのは理解してるけど。
期待はしてた…ちょっとね。
あー、しんど。
体力的にと言うか、精神的に来るな…
体の中にデカい軟体生物が入ってきたくらい気持ち悪かった。
呼吸は落ち着いたけど…
魔力、気力も今は落ち着いてる。
完全に支配下にあるな。
暴走する気配はない…
なんだったんだ?…どうする?
…わからない…
だからどうもできん。
魔物の前ではならない様に気をつけるしか…
だな。
それぐらいしかない。
やめるわけにはいかないから。
ただ、クッソ気持ち悪かった。
耐えるしか方法はないか…
体だけではなく、空気までもが重くなったような気がする。
またあるのか…あれ…
と、とりあえず帰ろう…今日は。




