引退…
あの後の確認のためギルドに来た…
ギルド内はあまり人がいなかった。
「……おはようございます…タイガさん…」
「おはようございますエルミルさん」
瞳の揺れるエルミルさんが迎えてくれた。
「迷宮は今封鎖されています。……ドラゴンが討伐されるまでは入れないと思います。討伐隊の方はディーン公爵様の協力もあり近日中に編成される予定です。しばらく…お待ちいただけますか?」
「はい、分かりました。」
「……………」
「どうしましたか?」
…なんだろう…
少し深い息を吐き、エルミルさんが話始めた。
「フー…タイガさん…そろそろ引退を、考えてはいかがですか?貴方ならギルド職員でもやっていけると思います。」
真っ直ぐこちらを見ながらエルミルさんが言った。
周りの職員がギョッとした顔をしている。
…引退…か…俺。
出来ないな…エルミルさんに言われても…
まだ…まだ…戦えるから…
…それしかない気がする…
「…すみません…それはできません。」
エルミルさんの瞳が揺れ、下を向いた…
「……私は…私は今、商家から婚姻の要望を受けています。」
エルミルさんを観てたはずが…いつの間にかカウンターを見つめていた。
………どう言う…なんだろう…
……なんだっけ?
「幸せに…なってください。」
……確かこれで…いい気がする……
その後は宿でしばらく過ごした…
どれくらい経ったか…5日ぐらいか?とりあえずギルド行こう…
ギルドの前に少し豪華な馬車が停まっていた。
職員達に頭を下げ、振り返る途中で俺に気づき、少し目線を下げてから頭を下げた…
その後、エルミルさんは馬車に乗り込みゆっくり進み去っていった。
それを見送り、伸ばそうとした腕は…
俺には無かった…
「……よかったのかよあれで…」
カトラか帰ったのか。
俺は大丈夫だ…問題ない
「……じゃあどうすりゃ………」
左腕でつかみ言った。
カトラに言っても…
関係ないだろ。
情けない。
「!…………」
「…すまない、わすれてくれ…」
多分宿に帰った。




